Concept
高度経済成長期に開発された広島郊外牛田早稲田団地。約半世紀の歳月を経たかつてのニュータウン団地も今や親子3世代にとっての人間味あふれる故郷(ふるさと)。
しかし2016年、団地の中心を大きく占めていた320世帯の国家公務員宿舎が移転に伴い、土地が売却されることになりました。地域に常に若い世代を送り込んできた公務員宿舎が消えたのです。そこからこのプロジェクトははじまりました。
ここだからこそ生まれる出来事、ここだからこそ受け継がれる暮らしの価値。それは生き生きとした暮らしの循環、未来に続くまちの新陳代謝、「里の環」です。SATONOWAプロジェクトはこの循環をつかさどる宅地開発プロジェクト。
今回新たに建設された「まちのコミュニティハウス」は牛田早稲田と歴史をともにしてきた大学、広島女学院大学の学生さんたちとの共同設計。まちの広場や緑の環境計画は地域の社会福祉協議会の皆さんのお話を参考に。
郊外団地の歴史と同じく創業し、現在に至るまで脈々と暮らしの環境づくりを手がけてきたトータテが考えるこれからの時代の街づくりは「地域固有の生活文化の蓄積や自然環境、そして既存の地域社会に配慮した次世代に受け継がれるエリア価値の発見と想像」。SATONOWAプロジェクトもまさにこの理念の上にあります。