Concept
この木造戸建住宅が建つのは、「府中宿」というかつて大変栄えた宿場町の旧甲州街道沿い。そんな歴史を汲み、1階の路面部分がすべて木製の引き戸という既存建物の特徴をそのまま生かし、1階は貸し店舗、2階は賃貸住宅としてリノベーションしました。
大切にしたのは、既にある状況を活かしきること。1階の店舗部分は、風化の魅力が漂う居間と土間をあえて現況のままに。2階の住居部分はシンプルに改修。樹齢約70年の柿の木や梅の木、アジサイなどが季節ごとに花を咲かせ、実を実らせる、居間の窓先の20坪の庭を整えました。
手を加えていく余白が魅力の1階テナントには、コーヒーが美味しいカフェが入居。2階の住居にもコーヒーの香りが漂います。