Outline & Concept
江戸寛永期より380年の歴史をもつ東京・四谷の総鎮守「須賀神社」の境内に建築した2棟・10世帯の賃貸共同住宅。
鎮守の杜は、地域の人々の日常の拠り所であると共に、祭礼などのハレの日を通じて互いの結束を高める場であり、日本古来の人とまちの関係を今に伝える場です。本計画においても、神社とともに過ごしてきた人々の住まう周辺地域の街並みとの連続性を保つことが必要だと考え、歴史性、社会性、周辺環境との調和をはかり、神社がもつ時の流れに相応しい、暮らしの価値の持続性を目指して計画・デザインを行いました。
寄り添うふた棟、顔を合わせて暮らす10世帯はお互いを認識しあい、街との関係を感じ、歴史のリズムの中に自らの生活があることを感じながら暮らしを育みます。