「素敵なところに住みたい」そんな願いで出会った物件
神奈川県鎌倉市。通称“江の電”の「和田塚」駅から徒歩2分の場所に、賃貸共同住宅『テラスコナサーフ』はある。ブルースタジオがリノベーションを手がける木造賃貸アパートの1つだが、他の事例にはないゆとりある“フロントヤード”が大きな魅力。東屋のあるフロントヤードのデッキは、アパートの裏手に暮らす大家さん家族と住人たちが集う場所であり、オープニングイベントではハワイアンミュージックの演奏や出張ピザ店等が開かれた。由比ケ浜の海まで歩いて7分という場所のため、素足のままが気持ちいい素焼きの陶板や無垢の木などの床材が、外構にも室内にもふんだんに使われている。
『テラスコナサーフ』の1室に入居しているのは、グラフィックデザイナーの中野健太さんと奥さま。以前住んでいたのは、東京・初台の賃貸住宅。その部屋が手狭になり引っ越しを考えるようになった。もう少し広い部屋に住みたいが、勤務先に近い渋谷区で探せば、家賃は13〜15万円と予算より高め。ふたりの実家がある埼玉や東京・葛飾区では家賃を安く抑えられるが、「素敵なところに住みたい!」という想いが強い。そう考えていたところへ、この物件が現れた。
ブルースタジオのWEBサイトで『テラスコナサーフ』を見つけた奥さまは、見に行ってみたい!と思ったが、当初、中野さんはあまり乗り気ではなかった。そこで、奥さまは、「海に行かない? まだ今年は行ってないし、物件を見てからそのあと海の家で飲もうよ」と夫を誘い出したそうだ。半ばいやいやついて来たはずの中野さんだったが、物件を見たとたん、むしろ乗り気に。帰りがけの海の家では、ふたりで暮らしのイメージをムクムクと膨らませ、大いに盛り上がったそうだ。
「あの家に住もう!!」。家路につく頃、ふたりの心はぴったりと重なっていた。