建物によるイメージアップが魅力に
『ラティス青山』は、地下鉄の3路線が乗り入れる「青山一丁目」駅のほぼ真上、青山ツインタワーの隣にある。元々は築38年のオフィスビルだったが、「クリエイターズヴィレッジ」をコンセプトに一棟まるごとリノベーション。1階の路面には「246 CAFE」と洋書等を扱うブックストア、地階にはフォトスタジオ、そして上層階には全44戸のSOHOが入る複合ビルとなり、入居クリエイターだけでなく、近隣に暮らす人や働く人たちを含む人の交流を生む建物へと生まれ変わった。リノベーションの完了から7年が経った今、各々の入居者が展開する多様な活動や彼らの求心力が仲間を呼び、この場所、この建物ならではのコミュニティが醸成されている。
ラティス青山の7階、メゾネットタイプの2部屋に入居しているのは、男性向けにファッションコーディネートのサービスを展開しているファッションスタイリストジャパン。代表の西岡さんは『ラティス青山』を内見して、即決で入居を決めたという。
「以前、ここに入居している知人を訪ねたことがきっかけで『ラティス青山』のことを知り、いいなと思っていたんです。会社を設立してから5ヶ月、当時はマンションの1室を借りていたのですが、想定よりも早く次のオフィスへ移る状況が整ったので、さっそく空きがあるかどうかを問い合わせました」
南青山という地名や青山一丁目駅から徒歩2分という立地。路面のテナントによって図られている建物のイメージアップ。入居後に家具をコーディネートしやすいシンプルでカッコいい内装。賃料は少し予算をオーバーしていたが、それに対する価値は大きいと判断した。
「独立して最初にセレクトショップを数店舗つくったので、お金と労力をかけて一から空間をつくり上げる大変さを知っていました。ラティス青山は、僕たちが仕事をする“状況”が入居の段階で既に完成されていて、軸があるようなもの。スタートダッシュになるので、起業家としてここにオフィスを持つことの費用対効果はかなり魅力だと思ったんです」