空きスペースをギャラリーへ
5階建てのコンパクトなビルを一棟リノベーションした『FEMTE』。この2階を借りているのは、デザイナーの石井大吾さん。ブルースタジオの元スタッフで、在籍中に『FEMTE』の設計を担当したのが石井さんだった。
リノベーション完了後すぐに、自宅とは別のアトリエスペースとして部屋を借りはじめた。2階の部屋はSOHOとして計画され、メインフロアは一面モルタル仕上げの土間仕様。
「ここは主にお客さんとの打ち合わせスペースとして使っています。テーブルだけは大きなものを置いていますが、他はほとんどものを置いていません。打ち合わせ用の写真集などはここにありますが、カタログなどはすべて自宅に置いて、図面も自宅で書くことがほとんどですね」
『FEMTE』は各階が様々な用途で使われている。オーナーの住居である4階、5階部分。賃貸物件である2階、3階部分。駐車場の1階。そして、使われずに物置と化していた地下の倉庫。
「存在すら忘れ去られていた地下スペースをギャラリーに」。ずっと考えていたこのアイディアを実現させるため、石井さんは何人かの作家へこの地下スペースの宣伝を開始した。そして、ついにその第一弾、作家山下香里さんの個展が現在開催中である。