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case:同居 × 実家リノベーション 築80年の戸建てリノベで三世代共生 東京都世田谷区・NE-CODATE

ご両親、息子夫婦、孫の三世代と猫2匹が暮らす『NE-CODATE』。ご両親が暮らしていた築80年の木造2階建てを、二世帯住宅にリノベーションした事例です。1階はご両親世帯、2階を息子世帯の生活空間に。広い縁側に続く共用玄関が家族をゆるやかにつなぐ住まいです。


NE-CODATE

住人:夫(40代・会社員)、妻(30代)、子ども(1歳)、夫の両親(70代)、猫2匹|所在地:東京都世田谷区
築年数:築80年(リノベーション時)|規模:2階建て|構造:木造|延床面積:106.75㎡|リノベーション完了年:2016年


Q1 ご主人のご実家をリノベーションして「同居」することを選んだのはなぜですか?

それまでは実家を出て夫婦で別の住まいに暮らしていました。子どもが生まれ、住まいの環境を変えるタイミングが訪れた時、高齢の両親の今後を考えて同居することを選びました。実家は世田谷区にあり、通勤や生活に不便がないということも理由のひとつです。将来、私たち世帯だけになった時には空いた世帯分の住戸を賃貸するとった展開も考え、リノベーションを選びました。

Q2 二世帯住宅にするうえでリノベーション時に考慮したのはどんなことですか?

お互いに過干渉にならないように、キッチンや浴室、トイレは各世帯の空間に設けて、生活動線は分けてもらいました。ただ、玄関は共用にして、もともとあった1階の縁側を生かして共用スペースにしてもらいました。一時期2階を賃貸していたことがあり、その時からある外階段を、将来賃貸することになった時に使えるように間取りを計画してもらいました。

Q3 家づくりを進めるうえで大変だったことや反省点はありますか?

世帯ごとに生活空間を分けることは家族共通の意見だったので、家づくりそのものは問題ありませんでした。ただ、古い家だったので、リノベーションするか壊して新築するかは悩みました。ブルースタジオのほかに相談した会社に「リノベーションは無理」と断られたこともありました。実家の登記が古いままで、諸々の更新に手間がかかったことは大変でした。

Q4 ご両親との「同居」を選んで良かったと思うのはどんなことですか?

「安心感」の一言に尽きます。そばにいながら、ほどよい距離感もある、心地いい暮らしが実現できたと思います。


POINT

同居には様々な障壁があることも…でも、ちょっと冷静になって合理的な視点からアプローチしてみると違った風景が見えてくるはず。3世代が寄り添うことで生まれ変わったNE-CODATEはそんな好例。先代が建てた家を、生活空間をうまく切り分けながら住みつなぐことで、心地よい「安心感」が暮らしの中に芽生えたようです。(ブルースタジオ・石井健)








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