“物語のある暮らしをデザインする”ことをコンセプトに活動するブルースタジオ。では、そんな暮らしを提案するブルースタジオのスタッフたちは、どんな“物語のある暮らし”を送っているのだろう? 今回の特集では、スタッフそれぞれのライフスタイルの中に潜む、ブルースタジオのものづくりの源泉を探ってみたい。
中古マンションを購入してリノベーション
04親子5人で過ごす広場のような家
イクメンスタッフの子育て空間術
STAFF
岩田啓治
1971年生まれ・大阪府出身
アカウントマネージャー
居住者構成/夫婦+子ども3人
形態/中古マンションを購入してリノベーション
所在地/三鷹市 間取り/2LDK? 面積/70㎡
Q1現在の住まいを購入した理由は?
以前住んでいた賃貸も吉祥寺にあり、長男が通う保育園を気に入っていたので、そこに通える範囲で物件を探していました。このエリアはマンションが少なかったので、現在の住まいである駅から徒歩10分、井の頭公園に接する敷地という物件が売りに出ているのを知った時は、即内見して購入申し込みをしました。
Q2物件選びの際に重視したポイントは?
子どもが3人欲しいと考えていたので、70㎡という面積に懸念はあったのですが、なんとかプランを検討して購入に踏み切りました。実はこの家、借地権なんです。そのため周辺の物件よりも割安だったことに加え、低層マンションでエレベーターなしゆえに管理費がリーズナブル、という点も決め手でした。2005年の購入時点で築25年の旧耐震物件でしたが、壁式構造ですべての部屋が同じ間取りになっており、構造が安定していることにも耐震性の面でアドバンテージを感じました。
Q3リノベーションでこだわったポイントは?
共働きな分、家にいる時は極力家族みんなで時間を共有できる空間にしたいと考えました。完全個室はひと部屋のみ、天井まで達しない高さの壁と収納でLDKと仕切った就寝コーナーと子供書斎コーナーという間取りにして、仕切りながらもつながりのある空間にしました。キッチンカウンターも兼ねるダイニングテーブルは、ダブルベッドほどのサイズがあります。私たち親が食事の準備をしている間、子どもたちはこのテーブルで宿題をしたりお絵描きしたり。親子の貴重なコミュニケーションの時間です。
Q4親子5人暮らしで2LDK。お子さんが大きくなった
時には?
面積が70㎡と狭めなので、隣にある大きな公園を庭のように使えばいいと考えました。子どもが個室にこもらずに家族がいる場で過ごすような子育てをしたいと思っていたので、予め個室をつくるのではなくみんなで使うコーナーにして、ライフステージによって使い方を変えていけるようなプランにしました。将来は就寝スペースを3つの子どもスペースに分ける計画なんですが、完全な個室にするのではなく、コーナー感覚の部屋にして、最小限の広さに留める予定です。ちなみに、子ども達が独立して夫婦二人になった時の使い方もシミュレーション済みです。
Q5現在の住まいで気に入っているところは?
立地ですね。現在の自分にとってベストな立地で住まいが得られたと思います。それから意図した通り、親子で共通の時間を過ごせていること。現在は就寝スペースで家族5人で雑魚寝、家にいる時はいつも一緒に過ごしています。設備についても食洗機、浴室乾燥機ありの子育て仕様にしており、ビルトインのガスオーブンでは子どもたちとパンを焼いて楽しんでいます。住戸数は23戸と小規模なマンションなんですが、おかげで目が行き届きやすく、管理組合とのコミュニケーションがとりやすい点も気に入っていますね。
Q6中古リノベーションで家づくりをしてみての感想は?
街と立地を選べることは、やっぱり中古マンションの大きな利点だと思います。自分にとって一番いい街・立地とはどんなものなのかをよく考えて、中古マンションならではの立地選択の自由度を楽しんでもらいたいですね。空間づくりについては「狭くても工夫次第でできることはある」「自分や家族がどんな生活をしたいかを十分に考えてプランニングすべし」ということを伝えたい。購入する家は、必ずしも終の住処でなくてもいい。立地がよくて広すぎない物件なら、賃貸や転売ができる可能性も高い。“不動産”ではなく、“流動資産”として捉えると、家の買い方が変わると思います。
編集後記
「中古を買ってリノベーション」「ブルースタジオ物件に住む」「スタイルのある賃貸生活」。それぞれの住まい方を送るブルースタジオスタッフを紹介した今回の企画。彼らのコメントを見ると、「仕事でリノベーションに関わっているから」ということよりも、まず「自分自身も住まいを楽しみたい」という想いが伝わってくる。“豊かな暮らし”を求めること。そうした、いち生活者としての率直な想いが、お客様との共感性につながったり、よりよい住まい方を追求するという姿勢にもつながるのだろう。彼らの暮らしの中にブルースタジオのものづくりの源泉があることを、実感させられるレポート結果だった。
text:Kanako Satoh