冬のはじめ、思いのほか暖かい日々が続いて油断していたのも束の間、
すっかり冷え込んできました。
シチューにポトフ、湯豆腐なんかもたまりませんが
我が家では冬の食卓に欠かせない一品があります。
それは私の出身、長野県の名物「野沢菜の漬物」です。
寒さが厳しい県内、冬になると田畑から青もの野菜が取れなくなるため、
晩秋になると漬物を仕込むようになったと言われています
菜類の漬物のことを「お葉漬け」といい、「野沢菜」「源助かぶ菜」「木曽菜」などが漬けられているそうですが、
なかでも「野沢菜漬け」は、県を代表する漬物のひとつとして、
決してメインではないけれど、名脇役として冬の食卓には欠かせない食材となっています。
それぞれの家庭で独自の味付けが行われており、
お裾分けで漬物をいただくと全く違う味に楽しい驚きがあります
そんなフジモリ家、最大の年中行事の一つ「お葉漬け」に今年も参戦してきました。
今年は秋が暖かかったおかげか、
長さは1m以上・太さは握り拳ほどと、とても生育が良く立派でした
根本の株の部分を削り、葉の部分は大胆に切り落としていきます
下拵えが済んだら洗って、よく水気を切って準備は完了、
いよいよ漬けていきます
調味料は、みそ・ざらめ・塩・酒 を使用します
一段並べたら調味料をふりかけ、また一段組むのを繰り返していきます
例年は樽にギリギリ納まるくらいなのですが、
今年は野沢菜が太かったためか、はみ出てしまいました
最後に少し不安になるくらい盛大に漬物石を積んでお葉付け完了です
3週間ほど漬けると食べ始めることができ、
時間が経つにつれて乳酸発酵が進んで、味わいが深くなる共に鼈甲色へ変化していきます
一日掛かりの重労働ですが、
ちょうど食べ頃を迎える年末年始、家族と共に囲む食卓を想像すると今から楽しみです
みなさんの冬の我が家の味、ぜひ教えてください!
フジモリ