個人邸スタッフのつづきです。
古民家をDIYリノベーションして、東京の下町で暮らしています。
前回のブログはこちら▼
古民家で暮らす(家探し編)
素敵な不動産ご夫婦との出会いもあり、「なにしてもいいよ」というDIYリノベーション可能な古民家を借りることができました。
いまも少しずつ暮らしの工夫をしながら暮らしています。
今回はDIYリノベーションをするにあたって、準備段階で考えたことを綴りたいと思います。
①引っ越した後も、誰かが借りたくなる家に
この家での暮らしは4年ほどと想定。引っ越しても、新しい住人が暮らしたくなる住まいにしていこうと考えました。
古民家の時の経った雰囲気は壊さず、汚れてへたってるところ、余計な手を加えられた部分を削ぎ落とすことをメインとしました。
②お金をかけずにDIYリノベーション
賃貸物件なので、使用した建材や素材は引っ越しとともに手放すことになります。
それを踏まえ、DIYリノベーションの予算を考えていきました。
じつはこの古民家は驚くほど賃料が安いのです。なんと家賃はそれまで暮らしていた家の半分に。
そこで賃料の差×12ヶ月分をMAX予算にしました。今後も使うであろう工具や機材を含め、この予算で収まるように気をつけました。
③おじいちゃんにアドバイザーになってもらおう
建築関係の仕事を今も時々している、職人の祖父(今年90歳!)にアドバイザーとなってもらい、天井や床の張り替え、塗装の仕方などを教えてもらいました。
使わなくなった脚立やインパクトドライバー、丸ノコ、ハケなどの道具も譲ってくれて、大助かりです。
あとはDIYリノベーションのYouTubeを見まくりました。
④友達を集めて、みんなで楽しくDIY。毎週打ち上げしたい。
地元や大学の友人、デザイン学校のクラスメイトなど、興味ありそうな友人たちに声をかけました。
たくさんのヘルメットや軍手を用意して、素人ながらワークショップ的にレクチャーしたいなとも考えました。
こんなことを考えながら、下準備を進めていきました。
まずは掃除から。
前に暮らしていた住人が残していった、汚れたタイルカーペット。
こちらは捨てることにしました。
縁側にもタイルカーペットが置いてありましたが、その下は合板が置かれていたりと、
前の住人のいろいろな暮らしの工夫を感じ、楽しかったです。
畳を裏返し、シロアリや腐食具合の確認。
畳は昔ながらの藁床。手縫いで作られている頑丈なものでした。
雨漏りがある部分は、残念ながらカビが生えていそう。
床板にはシロアリの被害はなさそうでした。
天井裏を見ると、ホコリが5センチほども溜まっていました。
天井はホコリの重さで大きくたわんでいます。
いつ天井が抜けてもおかしくないので、これはなんとかしたいと思いました。
畳、カーペット、床板と様々剥がしてみましたが、一番驚きがあったのは襖です。
現状はかわいらしいマーガレットのような絵柄。
破けた襖紙を剥がすと、違う絵柄の襖紙が。こちらは渋めの小鼓。
それを剥がすと、シンプルな花菖蒲の絵柄が出てきました。
前の前のそのまた前の住人たちの好みや暮らしの様子を垣間見ることができ、
一軒の賃貸住宅でもたくさんの歴史が詰まっているのだなと思いました。
そう思うと簡単には捨てられず、、、。これらの襖紙は取っておくことに。
これは汚いのか、味があるのか、、、。
捨てていいのか、取っておくべきか、、、。
長い年月を経たモノを目の前にすると、「捨てる」という行為にいつも以上の責任を感じます。
DIYリノベーションの下準備には、たくさんの発見や気づきがありました。
つづく