よくミスして食器を割ってしまいます。
お皿を洗っていて洗剤で手を滑らせてシンクに落とす。
冷たいビールを飲みたいために、冷凍庫に入れていたグラスが扉を開けるとともに落下。
割るたびに「またやっちゃったよ」と嫌な気持ちになって
あぁ5秒前に戻れれば...と感じます。
特に一番割るのがコーヒーサーバー。
ドリップしたコーヒーの量が見えるように透明な耐熱ガラスのものを選んでいるのですが、
なぜかある時に熱に耐えられなくなる瞬間があるのか突然ヒビが入ってしまったり、
ハンドルまでガラスのものはハンドル部分が折れてしまったり、
おそらくこれまでで最も買い替えている食器でないでしょうか。
ところが今回は直してでも使いたい食器を割ってしまったため、
反省の思いとともに金継ぎをして補修することにしました。
キットではありますが漆を使うものに挑戦します。
まずは割れた面をきれいにして、生漆を塗って乾燥を待ちます。
漆の艶がきれい。色もたまらない。匂いもたまんない。
後日、乾燥した漆面を砥石で削ります。
断面の黒くなっているところが漆。この日はこの作業だけ。
次の工程は接着。割とメイン工程。
小麦粉と水を混ぜて耳たぶくらいの柔らかさまでこねます。
「耳たぶくらい」といういまだに正解がわからないけどよく聞くやつ。
よく聞くけど曖昧な柔らかさの状態です。
こねた生地に漆を混ぜて練ります。これが「麦漆」という接着剤の役割になります。
接着面に塗って接着剤が乾燥するまで30分待ちます。
切断面にうっすらのるけどこんな量でくっつくの?と
ちょっと不安になり、モリモリに塗ってしまいます。
30分後、割れたパーツをくっつけていくのですがなかなか難しい。
ちゃんと接着してほしい とたっぷりめに塗った接着剤が仇となって
接着剤の厚みの分だけパーツどうしがずれてしまったり、
複雑な形状のパーツは立体的にうまく付かなそうだったり...
手こずりながらも今回はここまで。テープを貼って固定し、次の工程は乾燥を待って2〜3週間後。
接着したのを確認後、次ははみ出た麦漆をきれいにして
お米粒と綿と漆を混ぜたもの(どんなの?)で隙間を埋めていく作業です。
ここから完成まで1ヶ月以上かかりそうです。次回もちょっとやってみた様子をアップします。