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花を味わう〈桜編〉

おおた

東京→瀬戸内→東京へ。最近買った本は『大奥(全巻セット)』、最近の気付きは「“懐しい”(『人類と建築の歴史』より)という感情」です。


こんにちは、おおたです。

東京はすっかり桜が満開ですね。
随分前になりますがブログで投稿した「花を味わう〈金木犀編〉」の続編を書きたいと思います。
(偶然ですがこのブログを書く直前に、「春の楽しみ」という投稿がありました。コロナ禍でも桜の季節ですね!)

桜も金木犀も、「花を砂糖水で煮出し、色と香りを抽出する」という点では同じレシピですが、
桜の場合は様々な品種があるため、よりいっそう奥が深く感じられます。

花の中でも、花粉はあまり入れないようにしよう、
ガクの部分は固いけれども桜らしい味が強く出る(気がする)、などありますが、
この桜ならば香りが強い、
あの桜ならば色が濃い、といった木/品種ごとの違いにも目がつくようになります。
sg220408_01.JPG

「桜の花が咲くと人々は酒をぶらさげたり団子だんごをたべて花の下を歩いて絶景だの春ランマンだのと浮かれて陽気になりますが、これは嘘です。」

といったのは坂口安吾の『桜の森の満開の下』ですが、
シロップを作るようになってから、桜の見え方が少し変わったような気がします。
今週も「桜が散る前に桜シロップを作らなければ!」という焦りの気持ちがあります...
桜シロップは生活の必需品ではないですし、誰かから頼まれているわけでもないのですが、そわそわする日々です。


今年はまだ作っていないのですが、日記によると昨年はこんな配合で作っていたようです。
(桜を採取する際は、地域のルールとマナーを守って手に入れましょう!)
桜:砂糖:水:レモン汁=10-15g:70g:100ml:1/3個分
sg220408_02.JPEG
桜シロップでは、桜そのものと、レモン汁の量でどのような色になるかが決まります。
(写真は花びらを入れる前、ガクと葉のみ煮出しているところにレモン汁を加えた様子です)

ふわふわとした花をシロップにすることは少し怖しい気持ちにもなりますが、
紅茶やワインに浮かべた際に再び花びらが開く様子には、いつもはっとさせられます。


いつものお花見はまだまだ厳しい今年、
(ルールとマナーを守りながら)たまには少し変わった桜の味わい方をいかがでしょうか。





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