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年越しはあえて地方へ

せんです。京都の舞妓さんに囲まれて育ちました。その後金沢に6年間いました。人一倍食べます。ノスタルジーに心を奪われがち。


こんにちは、仙です。
もうすっかり年も超えましたが、
今まで私が過ごしてきた各地方での年越し風景についてお話したいと思います。

出身は京都で、大学/大学院時代は金沢で過ごした私ですが、
今年の年越しは山梨県で友人たちと年を越しました。
それぞれの地方の年越しの過ごし方が全部違って面白かったことのご紹介
さらには体験を通して、それぞれの地域性まで考察できればと思います。

■京都の年越し【まちをつかいこなす】
京都の年越し。まず私の周りでは初日の出を見る習慣はありませんでした。
どちらかというと除夜の鐘派です。

コロナ以前の記憶ですが、京都は年越しの瞬間からまちには人がいっぱい。
八坂さん(八坂神社)への参拝客が、通りでつながる四条という繁華街で飲み歩き、
そのまま徒歩10分ほどの八坂さんへ向かう。これがスタンダードかと思います。
(具体的には、北野天満宮など他の神社に行く人もいますが)

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※2014年時

どこもお祭り騒ぎで、とても寒い鴨川にも酔いどれたちがいつも通り規則正しく並んでいる。
ヒューマンスケールのまちを使い倒す県民性が現れている京都の年越しが大好きです。


■山梨(富士吉田)の年越し【富士山と共に迎える】
お次は山梨県です。
山梨県と言っても広いのですが、私が過ごした場所は富士吉田市。
初日の出を富士山と共に迎える。やはり地元の方の過ごし方はこの形がスタンダードのようです。

地方での年越しということで、ただ高級なホテルに止まるのではなく、民宿に宿泊することにしました。
民宿のお父さんのおすすめ富士山スポットを聞き、無事初日の出を拝みました。

自然と共に迎える年越しは晴々しい気持ちで新年を迎えることができます。
神社と迎える年越しだけでなく、富士山が神格化された「ご来光」の感覚は私にとって新体験でした。
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余談ですが、民宿ではお父さんご家族が年越しを迎えている様子もチラ見。
図々しくも年越しのお吸い物も頂戴いたしました。(地方のおせち料理を食べる経験!)

また、面白いなと感じたのは年末年始で多くのお店がお休みする中、
開いているお店はほうとうやさんが多かった気がしています。
年越しそばならぬ年越しほうとうはとても美味でした。

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■金沢の年越し【若者たちのスクランブル交差点衝突】
学生だったからでしょうか。金沢でゆったりした年越しを過ごした記憶がありません。笑
金沢では繁華街である片町のスクランブル交差点が若者の年越し「劇場」となります。
イメージでは渋谷のスクランブル交差点の極小版と捉えていただけますとわかりやすいかと思います。

このスクランブルでは、金沢のありとあらゆる年代の若者が集まり、みんなでカウントダウンを行い、
年越しの瞬間に4方から若者が走って激突しながらお祝いするというイベントです。

ここで面白いのは、北陸三県の中で最も都会と言われる金沢だからこそできる渋谷のような風景でありながらも、
やはり小さなまちなので、半分同窓会のようになっている所です。
ぶつかりあっている人たちも、きっと全員の交友関係を辿れば、友達の友達くらいなのだろうなと思います。

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※2019年時

そして、その衝突行事は、スクランブル交差点の信号を尊守しているため、
青信号になれば集まり、赤信号になれば歩道に戻る、また青信号になればぶつかり、、という軍隊のように統率がとれた動きも見所です。

金沢ではここから15分ほどの尾山神社という場所が恒例神社で、
徒歩圏内に神社がある風景が京都にも少し似ているようにも思えます。
個人的には、鴨川のようにまち中に犀川もあるので、川も活用されれば面白いように考えますが、
雪国なので、あまり馴染みがないのかもしれませんね。

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以上の視点は年代などで過ごし方も印象も違っているかと思いますが、
20代で過ごした記憶を辿ってみました。

最近はコロナですっかりご無沙汰ですが、
地方での祭事は特にとの地域性・個性が顕著に出るイベントであることは皆さんご存知かと思います。
年越しもまたその地域性や特に古来からのまちにとっての「めでたさ」が表出する瞬間なのだなと。

皆さんのご地元の地方の年越しエピソードもお聞かせくださいませ。
私は少なくとも30歳までは、また違う地方で過ごしてみたいなと目論んでます。






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