先日久しぶりに映画館へ行って映画を見たのですが、
マルセイユが舞台の映画で、学生時代に旅行へ行ったことを思い出しました。
マルセイユには、ル・コルビュジェが設計したユニテ・ダビタシオンという集合住宅があり、
その一室にに泊まることができるという噂を聞きつけて訪れました。
女子2人旅だったので、治安が悪いというマルセイユに少しビビり気味でしたが、
外から見たユニテ・ダビタシオンは、圧倒的な個性と存在感を放っていました。
バルコニーの壁が鮮やかな配色で塗られており、無機質なRCの構造に楽しげな印象を与えています。
各住戸へアクセスする中廊下はとても暗いのですが、
カラフルな玄関ドアが照明に照らされ、中へ入る期待感が高まります。
私が泊まった部屋は、赤いテーマカラーで統一されていて、自分だけの部屋という特別感があります。
東側に面する細長い部屋で、朝になると奥まで日が差し込んできて、太陽の動きを凄く実感できます。
全部で18階建ての建物なのですが、中間の階は共用スペースになっていて、店舗やオフィスがありました。
一部が吹き抜けになっていて、そこへからはマルセイユの街並みが一望できるのと、夕焼けがとても綺麗でした。
最上階には幼稚園が入っていて、屋上庭園のプールでは園児たちが遊んでいました。
港町なのでカモメがたくさん飛んできます。
本当にコルビュジェのコンセプト通り、建物全体で一つの都市のようになっていました。
シンプルなユニットの組み合わせからこんなにも多様な空間をたくさん作ってしまうコルビュジェはやっぱりすごい。
と、当時建築学生の私は感じたのでした。
ちなみに先日行った映画はスティルウォーターという映画で、ユニテと似たような感じの団地が立ち並ぶマルセイユの街並みが見れます。
マット・デイモンの演技が最高なので、よろしければ是非!