福岡オフィスのてらもとです。
私は大学時代を熊本県で過ごしたこともあり
友人達と阿蘇に出かけることがたびたびありました。
阿蘇にはいくつもの絶景スポットがありますが
その中でもお気に入りのちょっとミステリアスなスポットに
先日訪れる機会があったのでブログに書きたいなと思います。
熊本県阿蘇郡の南小国町に位置する"押戸石の丘"という丘があります。
実写版"進撃の巨人"のロケ地として、ちまたで話題となることはありましたが、
多くの人には知られておらず訪れる人はとても少ないそうです。
"マゼノミステリーロード"という道路を通り
本当にこの道であっているのか不安になるような山道を通ると
駐車場と山小屋がある広場のような場所に出ます。
山小屋でおじさんに200円ほどお支払いすると方位磁石を渡されます。
「押戸石の丘」は標高845mの阿蘇外輪山のなだらかな丘となっていて
27万年前から9万年前の間に4回もの巨大噴火を起こした阿蘇火山の火砕流が作り出した地形。
360度を山に囲まれたパノラマビューを眺めながら
丘を登っていくと大小数百個の石群があり、その中で最大の石が通称「押戸石」と呼ばれています。
また、丘にあるひとつの石に磁力があり、
山小屋のおじさんから渡された方位磁石を近づけると、方位がぶれてしまうほどの磁力を見ることができます。
押戸石の丘にあるような石の集まりは、阿蘇山周辺の他の丘では見られないようで
石は人工的に配置された可能性が高く、頂上付近にはシュメール文字が刻まれた石や、
日時計の役割を果たしていたと考えられる石などの発見により、
押戸石の丘は、シュメール系海洋民俗の祈りの場として使われていたのではないかと考えられており
ユネスコ岩石芸術会等で認証されているそうです。
また押戸石の丘にある祭壇石から、大分県の渡神岳と福岡県の宗像大社を結んだ道を「水の道」と呼びます。
一方、祭壇石から阿蘇山と宮崎県の高千穂神社を結んだ直線を「火の道」と呼び、
これらの道は太陽の道と直角に交差していることから、縄文時代の渡海人が造った神の道ではないかと考えられているそうです。
石だけでなく季節によって変化する山の様子も楽しめたり、
このスポットの近くには黒川温泉やマゼノ渓谷など心身ともに癒される場所もあるのです。
日本という国の九州の熊本県のこんな山奥に
古代人の祈りの場がある不思議について阿蘇の絶景を見ながら考えると、
自分がこの場所に立っていることも、とても大きな歴史の中の小さな不思議だなと
ついつい壮大な視点を持って考えてしまうのでした。
てらもと
一部写真出典/押戸石の丘/黒川温泉公式サイト