代々木公園は自宅から歩いて15分で行けます。その54万平米の総合公園の中で迷っていた時に、たまたま青いテントの村に侵入してしまいました。あれ、代々木公園ってキャンピングできるのと思いながら探索し続いてしまいました。近づいて見るとみんなはもう長く住んでいたようです。テントとテントの間の空地にテーブルなどの家具が設置され、食事をしたり、話したりする景色がみられていました。あそこはホームレスたちの住居です。
その青いテント村の中には1つの目立つ白いテントがありました。ドアの前に庭と菜園があって、あそこに椅子とコーヒーテーブルが置いていて、心地よかったです。好奇心に駆られ、調べて見たら、あそこは川畑久夫さんという画家が住んでいることがわかりました。その白いテントは彼の住居だけではなく、作品を作るアトリエでもあります。また、その村にはサトウさんというホームレス活動家も住んでいるらしいです。もちろん様々な言いづらい原因でホームレスになったのはほとんどですが、世の中に選択としてホームレス生活をしている人もいるのだなと僕が思っていました。ただし、その青いテント村のルートを使う人はほとんどいなかったです。玉姫公園と同じ、普通の住民に避けられているのです。
同じく1R、1Kにホームレス暮らしをしている単身者たちも日常的に同じマンションに住んでいるお隣との交流を避けたり、避けられたりするのです。その壁を壊すためにシェアハウスみたいな住居が生まれましたが、ニュートラルな公園に住んでいる人たちと普通の公園利用者の壁を消せるニュートラルな場はどこにあるのでしょうか。その答えはきっとあの白いテントの菜園にあるだと思っています。