こんにちは、
今日は最近地域の一部になれた気がしたお話を少し。
私の家の近くには小さなパン屋さんがあります。
単価は決して安くはありませんが、
「これ焼きたてだよー」とうんざりした顔で無愛想に言うお母さんが看板娘なお店。
つい先週久しぶりに訪れると、
いつも通り、「焼きたてだよー」とお母さん。
店内をウロウロしていたらお母さんが「今日は季節外れのいちごサンドがあるよ」と、
店のバックヤードにある冷蔵庫からいちごサンドを出してくれました。
随分季節外れですね。なんて言っていると、
いつも通りうんざりした顔のお母さんがうんざりしながら、「小学生がね、いちごが食べたいってぼやくのよ。」と。
いつも決まった5人組の小学生が遊びに来ており、わがままをお母さんに言ったそう。
でも、お母さん。少し嬉しそう。もちろんお買い上げです。
店頭にも並ばないような、おばあちゃんが孫のために作ったようないちごサンド。
そしてそれを手にする赤の他人。(私)
流れにハッとしました。
近々、巷では、「マーケティング」や、「ニーズ調査」などと言った言葉を聞くようになりました。
もちろん大事なことだと思いますが、地方で育った私個人的には、大きいクラスターに対する話な気がして、ぴんと来ない感覚がありました。
何でしょう。大きい網には小さい魚がたくさん入るようなイメージとでもいいましょうか。
でも、射程範囲が極めて小さい輪の中に偶然入ることができたあの瞬間、
私は初めて東京の小さな地域の仲間になれたような気がしたのです。
偶然おこぼれをもらえる距離にいることができている。的な。
いちごサンドは1つ450円。決して安くはないですが、
これからも地域の子供達がいちごを食べたいのであれば私が多く払ってもいい。
そんな地域の豊かさへの投資のようなお店のあり方・地域の循環を考えたりもしました。
いちごサンドを片手に
色々と考えながら、7秒で食べきりました。
一番この世で好きなスイーツはいちごサンドです。