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想像して服をつくる

おおた

東京→瀬戸内→東京へ。最近買った物は書籍『世界SF作家会議』、最近の気付きは「サイレン音は二種類ある」です。


はじめまして、こんにちは。
4月に入社したおおたです。

入社して一ヶ月が経ちました。
緊急事態宣言のゴールデンウィーク、何をしていたかといえば洋裁です。

今回は昔着ていたものの破けてしまった服から
型紙を取り、縫い方を想像し、着たり脱いだり見比べたりしながら
チャイナシャツ(とスカートも)を作ってみました。
こちらは、シャツを解いて型紙をとっているところです。
最近買った大きめのトレーシングペーパーが役立っています。
sg210517_01.jpg
服を作りながら思い出したこと。
漫画『春と盆暗』に「甘党たちの荒野」という短編があります。
お菓子の時間を巻き戻し、どんな材料でできているかを突き止めようとするストーリーと、
シャツをひっくり返したり横から見たりしながら縫い上げることは、
どこか似ているような気がします。
もっとも、服は"巻き戻しうる"という点ではお菓子よりもずっと簡単なのですが。

世の中には服作りのための型紙や手順を書いた本がたくさんあります。
それらの本の通りに作れば確実に服ができるのですが、それでもその不安定さの中に存在する魅力もあるのではないかと思います。

主にミシンで縫い合わせていたのですが、よく見てみると、場所ごとに少しずつ縫い方が異なりました。
よく動かす部分はしっかりと、布が重なっている部分はあわせてからそれぞれ適切な幅でもう一度縫い、こうやって10年近く着続けられるシャツができていたのだとしみじみ感じました。(糸は解いてしまったので作業用のメモしか残っておらず...)
sg210517_02.jpg
途中から、他の服も測ったり見比べたりし始めたこともありだいぶ時間がかかりましたが、
どうにかゴールデンウィーク中に完成することができました。
1枚のシャツから1枚のシャツができる、というとなんだか当然のことのようですが、旅から帰ってきた心地です。
sg210517_03.jpg





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