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多様性とは何か

ぴーすけ

世界中を放浪していたバックパッカー。数々の危険に巻き込まれながら8ヶ月かけて世界を一周する。旅の経験を設計に生かすべく、日々模索。


こんにちは。
最近読んだ本の紹介です。


『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』
著:ブレイディみかこ

昨今様々な場面で多様性が謳われている時代ですが、
個人的に多様性に関して無知を自覚している部分が多く、話題になっていたこの本を読んでみました。


著者は福岡市生まれの日本人で、
アイルランド人の旦那さんとイギリスブライトン在住。
その中学生になったばかりの一人息子の学校生活を中心とした様々な多様性に関する出来事を、
元保育士でライターの著者の個性的な視点でユーモラスに描かれています。


息子が通う中学校は『元底辺中学校』と著者が称していますが、
学校ランキングでかつては最下位あたりを行き来する、風紀もかなり乱れていた学校でした。
近年は学校の教育環境が大きく改善されランキングは真ん中あたり。
とはいえ学内には様々な人種の同級生がいますし、家庭環境も様々です。

そんな環境で息子が直面する問題や悩みに、著者も頭を悩ませます。
時には答えのない?ような壁にぶち当たりますが、息子は逞しくも自分なりの考えを持ってその壁を乗り越えていきます。

また人種差別、LGBTQ、貧困などの話題に加えて、EU離脱問題がイギリス社会の中でどのような分断をもたらしているかが描かれている点も、非常に興味深かったです。


現在の日本の中学校における多様性教育についてこの本では特に記述がありませんが、
少なくとも僕が中学時代の20年近く前に、本にあるような様々な問題に直面することはありませんでした。

政治家の失言をはじめとして多様性に関しての知識や認識に他国から大きく遅れをとっている日本ですが、
そもそも他国と人種の多様性や生活環境が違うから、というのは言い訳にしかなりません。
能動的に知識を得ていく必要があることなんだなーと改めて感じました。


『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとグリーン』
↑これは最後の章の題名です。
気になった方は手にとってみてはいかがでしょうか。笑

ではまた。





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