スキーマ建築計画が設計した錦糸町の黄金湯に行ってきました。
というのも、設計を担当した大学以来のマイメン、Sくんに、「DJやるからきてよ」と誘われたからです。
(引用元:http://schemata.jp/koganeyu/)
到着したらとりあえず、良く見る券売機でサウナチケットを買おうとしたら、その隣に「ビール」の文字が!気づいたらビールチケットを購入していました。
番台にチケットを渡し、ビールをもらおうとしたら、「サウナのお客様は、入浴後にビールをお飲みください」と。
そりゃそうか!!早速ビールを飲みたい気持ちを抑えつつ、風呂上がりの一杯を楽しみに、いざ浴場へ。
更衣室は、さすが『℃』を手がけるスキーマ。
かゆいところに手が届く感じで、上下段のロッカーの間に、とりあえずタオルとか着替えを置いておける段があったり、
ちょうどいい感じで休憩できる縁台があったりします。
浴場は、銭湯のタイポロジーをしっかりと踏襲している感じでした。
そこはこだわったところらしく、もともとの黄金湯のお客さんを排除したくないという想いからだそうです。
たしかに、同じスキーマが設計したブルーボトルは、ほぼ若者や観光客が利用するようなイメージですが、黄金湯では、年配の方も入浴していました。
きっと黄金湯に長年親しんできた方々なのでしょう。
(引用元:http://schemata.jp/koganeyu/)
普段、自分も悩むことではあるのですが、ターゲットを設定して呼び込もうと世界観をつくると、ターゲット以外の人を排除することにつながります。
例えば、賃貸住宅で子育て世代をターゲットに、とすると、一人暮らしの学生は排除されます。
プライベートな場ならばそれもありだけど、銭湯のような地域に開かれた場であれば、排除しないことはとても重要だと思います。
建築のもつタイポロジーの力は、それに慣れ親しんだ人に安心感を与え、彼らを受け入れる懐になるということを、黄金湯では実体験することができました。
サウナも最高です。
もう暑くて限界だ。出たい。という時にちょうどオートロウリュの水蒸気噴射タイムが始まると、限界のさらに先へ行くことができ、
そこからのシームレスな動線で、地下水を利用した水風呂、そして外気浴の椅子に至ると、もうヘブンです。
Sくんは、DJをプレイ前にヘブンしすぎて、立ちくらみをして倒れ、頭を打ちました。
みなさまもヘブンしすぎないよう、お気をつけください。
風呂から上がると、いよいよDJタイムです。
ルームシェアしていた時から、「ターンテーブル欲しい、いつかDJやりたい。」
と言っていた彼は、ついに自分の設計した銭湯でDJデビューをキメたのでした。
黄金湯ハッピを羽織ってDJをする姿は、なかなか様になっていました。
(というか銭湯にDJブースがあるって、冷静に考えたらすごいな!)
サウナからの、風呂上がりのビールを飲みながら、友人がDJする音楽を聴くなど、最高の時間でした。
そこからさらに、金龍という徒歩1分の中華屋へ移動。たらふく呑んで食べて1人2000円くらいという驚きの安さと美味さでした。
↓今はもう営業していない「第二常盤湯」
(引用元:http://takuan21a.blog35.fc2.com/blog-entry-3528.html)
今思い返すと、大学時代にSくんと一緒に、保土ヶ谷の「第二常盤湯」に行った時、
彼はすでに「銭湯、最&高だな、俺銭湯継ぎたいわ。」と言っていたのを思い出しました。
そんな銭湯愛に溢れたSくんが担当した黄金湯に、みなさまも是非行ってみてください。