こんにちは。
タカギです。
子どもの頃のヒーローは、いつまでもヒーローです。
僕にとってのヒーローは、ガウディという建築家です。
初めて出会ったのは、高校生の頃にテレビで見たガウディ特集です。
テレビを見て、生まれて初めて感動で涙が出ました。
その時から、いつかはガウディ建築を見に行くことを、夢見ていました。
大学生になり、先生や先輩から、ガウディの書籍や写真集をご紹介頂き、たくさん読みました。
それまでマンガしか読まなかった自分が、本を読むようになったキッカケにもなりました。
大学を卒業して、建築設計者としてキャリアがスタート。
自分の能力の低さが招く、日々の忙しさにも負けず、ガウディの個人的な研究は続きます(笑)。
経験を積むにつれ、ガウディの活躍が始まった歳に近づいていきます。
30歳を超えた自分と、ガウディを比較すると、絶望した気分になっていました。。
そこで、ガウディさんに会いに行ってきました。ちなみに昨年です。
まずは、32~35歳に設計していたグエル別邸です。
アイアンワークでつくられたドラゴン。
この躍動感。図面や写真もすごかったけど、本物はやはり凄い。
ガウディの特筆すべき特徴は、職人への理解力の高さと、伝達が素晴らしかったようです。
この頃から、雨樋を建築の意匠に組み込むデザインがなされています。
ただし、同時代の建築物を見ると、この時のデザインは、同時代のモノとほぼ同じ構造です。
次は、34~37歳で設計していたグエル邸。
旧市街のほぼ中心地に建っています。
中庭をつくるのは、この時代のバルセロナの建築物には多く見られました。
地階までの採光と換気の役割と、日光浴などの憩いの場としても設けられていたようです。
ちなみに、地階は馬車寄せです。
ちなみに、こちらも雨樋と意匠を組み合わせたデザイン。
グエル別邸から大きく変化しています。
こちらは、音楽が好きだったグエルさんのオーダーだったラウンジ兼音楽ホールです。
こちらで、ホール全体が楽器となるようなデザインを試みています。
後のサクラダ・ファミリアに繋がります。
屋上の煙突群です。
上の写真は、通りから奥まった位置にある煙突ですが、
メイド部屋の煙突はレンガ造り。
通りに近いものや、メインの暖炉用の煙突には、粉砕したタイルを貼ったのも、多分この時代から。
メイド部屋も、メインの部屋も、構造は同じです。
シンプルながら、合理的で美しいデザインでした。
ガウディの初期の作品から、年代ごとに見ていくと、書籍以上の情報が得られました。
書籍ではガウディの建築だけに言説されており、同時代の建築と合わせて見ることで、
雲の上の存在が、ちょっとだけ顔を覗かせてくれた様な気持ちになりました。
ガウディが生まれた土壌がバルセロナにありましたが、そこから如何にしても世界で唯一無二の存在になったのか。
そんなことを考えながら巡る、良い旅になりました。
ありがとうございます、ガウディさん。出会えたことに感謝します。
また、多くのガウディ研究者の方にも、感謝。
<タカギ>