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お米と実験

てら

ぐんまけん出身。1年の3分の2を花粉症に悩まされ中。最近、運動不足気味のため、インドアでもいい運動ができるスポーツを模索中。おすすめがあればぜひ教えて下さい。


みなさん、毎日お米食べてますか?
日本人なら1日1食はお米を食べているのではないでしょうか。
最近はお米を美味しく炊ける性能の良い炊飯器なんかも多いですよね。
土鍋で炊いている、なんていう方もいらっしゃるのではないでしょうか?

「毎日の食生活の中で、美味しい白米を食べる。」
これって些細なことのようですが、この些細なことが毎日の幸せにつながる気がします。

そんなことを考え始めたのは、先日旦那の実家で「もみすり」をお手伝いさせて頂く機会があったことがきっかけでした。
「もみすり」ってご存知ですか?
籾の籾殻を抜いて、玄米にする作業です。
昔は手作業で行っていたそうですが、今は脱穀機とガーっと脱穀から選別まで行い、
ものすごい速さで玄米まで精製できます。


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▲昔は千歯扱き等を使っての手作業でした。果てしない作業ですね・・。
参考:http://www.tanbo-kubota.co.jp/foods/tools/13.html

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▲籾摺り機から脱穀された籾殻がこの青い袋に溜まっていきます。
  ネーミングにある意味でのセンスを感じます。
 

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▲こちらは脱穀機ですが、ブンブン籾殻を振り回して異物と籾を選別しているようでした。
なるほど・・。「ぶんぶん丸」・・・・。

ほとんど脱穀作業はこんな便利な機械で行っているので、私のお手伝いの本番はむしろその後。
もみ殻を田んぼまで持って行って、燃やし、灰にして肥料にする作業です。
これを田んぼに撒くことで、次も美味しいお米ができるのだそう。

燃やす作業は以外と時間がかかります。
もみ殻の中で一度火がきちんと燃えれば、あとはゆっくりと火がもみ殻の中で広がってゆきます。
長い時間をかけて灰にしてくれるのですが、もみ殻の中で火が広がるようにする為にかき混ぜ、火が弱くなると枯れ草を投入し、
火の勢いが衰えないように何回もその作業を続けます。

そうして山々に囲まれた大地でゆっくりともみ殻の中、火がチロチロとくすぶっているのをただただ無心に眺める作業は
なんだが不思議と落ち着いた気持ちにさせてくれました。
時間がゆったりと流れます。
だんだんともみ殻の山が本当の山のパノラマに見えてきて、その中で火が赤々と広がっていく光景は、
山の中でマグマがくすぶり、静かに荒れ狂っているようにさえ見えてきます。
なんだか情緒的で神聖なものであるかのような気さえしてきました。

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そんな時間も後からやって来た相方の「これ焼き芋できないかな!?」の言葉で一気に引き戻され、
いつのまにやら、色々とやってみようと!ということになり、さつまいも・ナス・キウイを焼いてみることにしました。
(キウイの発案は私です。果物は焼くと美味しいということを小耳に挟んだものでやってみたくなりまして。)

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▲なすとキウイ。直で入れた後、流石に丸焼けになるだろうと、濡れ新聞紙で包みました。

翌朝、全て灰になった場所から掘り起こしたさつまいも・ナス・キウイを食べるてみると・・。
まずい!!!死ぬほどまずい!!!・・・実験は惨敗です。
何故か酸っぱい・・。腐ってしまったのかと思うほどでした。
調べると、どうやら籾殻を焼いた時に出る木酢酸というものを吸い込んでしまったようです。
色々と調べると、成功している人もいるようなので、完全なる調査不足でした。
みなさんももみ殻で焼き芋する時は気をつけて下さい。

話がそれましたが、毎日食べる「お米」が稲から「お米」になるとても長い期間のほんの少しの時間だけのお手伝いでしたが、
それだけでお米に対する感覚が変わる気がしました。
何より、市販で買ったお米より断然美味しい。
初めは炊き方が違うのかな?とも思ったのですが、普通の炊飯器で炊いただけとのことですが、本当に美味しい。
お米の違いだけでこんなに違うのかと思う程です。
炊き方や料理に工夫をこらすのも大事だと思いますが、お米を選ぶところからこだわってみても面白いかもしれません。
農業体験なんかしてみると、さらに毎日の食卓への有り難みも増すので、かなりのおすすめです。






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