先日お引き渡しをした、新たなお住まいをご紹介します。
育ったご実家であるマンションの一室を受け継いでリノベーションすることに決めたご家族。
ご夫婦とお姉ちゃんと弟くん、ご家族4人の今とこれからの暮らしを考え、
もともと4LDKと細切れだった間取りを、
真ん中の大きなキッチンが印象的な、ロフトと小上がり付きの1LDKへ変更しました。
「ただいま」と玄関を入ると、家族の集まるダイニングと、大きなカウンター付きアイランドキッチン。
廊下を通って個室に入るのではなく、一度は家族のスペースを通って個室に入れるようにしよう、と
リビングインの形を選択しました。
今回のプランでは、オープンな洗面台が玄関のすぐ横にあります。
この配置をうまく作用させるべく、アイアンで玄関収納「パーチくん」を造作。
下の段のプレートには、お子さまの歯ブラシセットを置いて。
洗面台の奥行きがあると、小さいお子さまは自分で歯ブラシが取れなくて困る!
という奥様の声から誕生しました。
下のポールは傘掛けとして、その上のプレートやポールは、鍵置きやレインコートを引っ掛けて。
パーチとは、止まり木という意味。
行ってきます、ただいま、の時間に立ち寄る止まり木のような、お家のアイコンになるように、
またグリーンを育てるように、ご家族に育てられて子供達と一緒に成長していって欲しい、と願って命名しました。
お打合せの中で議題に上がったのは、将来の子供部屋について。
〝今はまだ小さいお子さま達に個室は必要ないけれど、いずれ個室を欲しがった時、二人の個室をどんな風に作ろう〟
〝個室を作っても、部屋にこもりきりにならない仕掛けができないか〟
個室の考え方をいくつかご提案した結果、
今はみんなで寝るための大きなベッドルームの真ん中に壁を立て、二つに分けることで将来個室化することに。
ご姉弟それぞれ別の入り口から入れるように、一つのベッドルームに2つのドアをつけました。
3つ並んだオリジナルのモールディングドアですが、右の二つの扉を開けると今は同じ部屋につながります。
左のドアを開けると、ファミリークロゼットへ。
二人のお子さんがどんな少年少女に成長していくのか想像しながら、
家族とのつながりを感じられるように、ドアにはガラス窓をつけよう。
思春期になったら、中が見えないように内側からポスター貼られちゃうかな?笑
なんて会話をしながら、デザインを決めていきました。
そしてキッチンの奥には、リビングに面した小上がりと、子供の遊び場になるロフト。
ロフトからも、小上がりに作ったデスクからも、キッチンが見えるので、お料理中のお母さんとコミュニケーションが取れます。
お引渡しの日に、出来上がった住宅に初めて足を踏み入れたお子さまたち。
ロフトの上から、小上がりのデスクから、キッチンに立つママに向かって、
「ママやっほ〜!」と手を振るお姉ちゃん。
思い描いていた光景を、こんなにも早く見ることができて、感無量な時間でした。
そろそろお引越しも終わり、ご家族のみなさんで賑やかに暮らしている頃でしょうか。
お子さまたちは、私たちも考えつかないような住みこなし方をしてくれているのかもしれません。
撮影に伺うのが楽しみです。