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最先端!ソウルのファッション業界

ヨシダ

ブルスタの都市計画担当。コーヒーやお酒が好きでよく都内を徘徊してます。学生時代にフィンランドに建築留学していました。


こんにちは。ヨシダです。
先日、お休みを頂いてソウル旅行に行ってきました。

ソウルはファッション分野で世界でも最先端の取り組みがあると伝え聞き、現地を見てきました。

まずは、東大門のファッション市場です。

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こちらは一般のファッションビルですが、周辺の建物や地下街は全てファッションビルや、ファッションモールとなってます。
若い女性が多いです。

東大門周辺には多くのファッション関連の工場があり、1980年代にラグジュアリーブランドが韓国から中国に工場を移したことで、生産ノウハウを持て余していました。
そこで、若手のデザイナーを起用して、工場が自社製品を作り始めたことから、若手でもすぐにデザインを形にでき、さらに近年のEC化の流れから、売れるデザイナーはここから世界に売れていく。という流れができています。
企画から一週間で完成するというスピード感で服が作られているようです。

東大門のファッション市場では、一般向けの小売のモールと、卸売向けのモールがあります。
卸売向けは夜にオープンします。なお、日本でも韓国ファッションのECサイトは「17kg」などもあり、特にアジア中の若い女の子たちが買いまくっているようです。

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出展:WWD japan

こちらの写真、ゴミが散乱しているのでなく、中身は服です。
夜になると、女の子や明らかに業者風の方々が、白いゴミ袋いっぱいの服を持ち歩いている異様な光景でした。

そんな東大門市場の中にある「DDPファッションモール」、こちらは早朝と夜しか営業していない、女性向けファッションモールです。
中には、DDP Dream Labとして、若手が安く借りられるアトリエも併設されており、1 - 3階では販売ブース、4階にはバイヤー向けの展示ラウンジも併設されていました。

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4階にあるアトリエの入り口。

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このように、東大門のファッション市場は、稼働しなくなった工場と連携して、若手のファッション・インキュベーション(製作・販売)の場となっていました。日本人女性の観光客も多かったです。

次のソウルファッションのトレンドは、一等地なのに、あえて商品を少ししか置かない店舗です。
ブランドの世界観を伝えることに重きを置いて、販売はあくまでECで行います。お客さんは写真を撮りに来ていました。

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ADER ERRORの店の入り口。

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商品は全くないスペース。

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商品の置いてあるスペース。ゆったりしています。

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GENTLE MONSTERの店内。ちなみに、メガネ屋です。

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フロア毎にも世界感を変えており、お客さんはメガネをかけて、店内で写真を撮りまくってました。
こうして更に拡散されているので、広告としての効果もありそうです。

このように、一等地の店舗ですが、あえて面積あたりの売上にこだわらず、空間をブランディングのためと位置付けてインターネットで売上を立てる。店員さんも必死に売ろうとしてきません。
ソウルのファッション店舗、こうした「モノを置かないこと」も特徴的でしたが、まず最上階に登り、ゆっくりと世界観を鑑賞しながら降りていく美術館のような動線計画も特徴的でした。

こうしたお店が増えていけば、ファッション街の楽しみ方が変わりそうだと感じた、ソウルのファッション業界見学でした。





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