建築をやっていると、建築は音楽に勝てないなぁと思う体験を度々することがあります。
「まちの音楽」
おなじみの母が経営するカフェ「Den-Pata.」にてリノベーションスクールで知り合った「ケセランパサラン」さんにお越し頂き、ライブイベントをやりました。
当日は、ご近所の方々が、おめかしをしてたくさん集まってくれました。
曲がはじまると皆さんものすごい盛り上がり。手拍子や、合いの手を入れながら聴いてくれて、ものすごい一体感でした。
建築をつくるときは、「ご近所同士のコミュニケーションを生みます。」とか、「コミュニティを育む場をつくります。」とか説明しがちだし、建築には人と人との関係に影響を与える力があることを、自分自身は信じているのですが、それを実現するには、大量のコストと時間と労力を要します。しかも、それが完成したからといって、まちが豊かになるとも限りません。
音楽は、究極楽器ひとつつあれば、はじめましての人とも仲良くなれたり、たくさんの人を集めたり、人と人との距離を縮めたりできるような気がします。
今回のライブでも、音楽の力すごい!と改めて実感しました。
ケセランパサランのお二人の、人柄と音楽が、確実に、地域の人々のコミュニケーションを育みました。
「音楽と、都市の記憶」
インターンで行った、ベルリンはストリートミュージシャンに溢れていました。
駅構内のロックミュージシャン、公園のシンガー、電車内のラッパー、橋の上のオーケストラ
とにかくいろいろな場所にいろいろな音楽がありました。
やはり、音楽のあるまちを歩くのは楽しいし、音楽と共に、まちの風景やその時のシーンを記憶することができます。
(画像元:https://www.tripsavvy.com/things-to-do-berlin-mauerpark-4172878)
特に覚えているのは、休日にルームメイトと共に行った mauer parkです。
mauer park では休日になると、ビールを片手にした若者たちで賑わいます。
そんな中、ひときわ人が集まっていた場所には、当時まだ無名だった alice pheobe lou がビールを飲みながら歌っていました。一見すると小さな女の子が呑んだくれているように見えたのですが、歌い始めると圧倒的な存在感。
どことなく感じていた、ベルリンのもつ「自由な雰囲気」が、彼女の歌声や立ち振る舞いによって、音楽として記憶に刻まれました。
https://www.youtube.com/watch?v=qPvxqKAOE4k
(画像元:https://www.pohodafestival.sk/en/news/alice-phoebe-lou)
これらの体験を通じ、音楽すげえ!音楽をやればよかった!
と、かなり後悔しているのですが、今から始める気力が全く起きないので、自分は今後も聴く専門でいきたいと思います。