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キリマンジャロ登山のすすめ

ぴーすけ

世界中を放浪していたバックパッカー。数々の危険に巻き込まれながら8ヶ月かけて世界を一周する。旅の経験を設計に生かすべく、日々模索する新人。


はじめまして。ぴーすけと申します。
3月から設計スタッフとして働かせて頂いています。


さて、そんな新人の私は入社前フラフラと世界中を旅していました。
バックパックひとつだけで、次に行く国もノリで決める、自由気ままな旅です。

あまり普通の旅行では行かないような所にたくさん行ったので、
このブログを通していくつかご紹介したいと思います。


今回お話しするのはアフリカはタンザニアにて、
大陸最高峰『キリマンジャロ』に登頂したお話しです。

え?登山家の方ですか?と思われるかもしれませんが、
ただの一般人です。

実はキリマンジャロはそんな一般人、素人が登ることができる山なのです。
そんな噂を聞きつけ、旅中ノリで登ることに決めました。
イモトアヤコさんも登ってますしね!

キリマンジャロの玄関口はモシという田舎町。
ケニアとの国境近くに位置します。

sg180606_2.png
このピンのあたり。

sg180606_3.jpg
街並みはこんな感じ。
ローカルな暮らしも残っていますが、観光業で栄えているので結構発展しています。

ただ治安は良くありません。
タクシーに乗るとそのままどこかに連れ去られ強盗にあったりします。
気をつけましょう...。

そんな街でツアーを予約します。
有名なルートは二つ。
マラングルート 別名:コカコーラルート
4泊5日と最短で登れるため一番人気。しかししっかりと高度順応できないため、高山病や高度障害が出やすく登頂率が若干低くなる。

マチャメルート 別名:ウイスキールート
5泊6日と1日長いのでマラングルートよりも高度順応しやすい。ただ高低差があり登山としての難易度が上がる。

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自分は日程の都合上マラングルートを選択しました。(ルート地図右下)

お値段は1030ドル。1250ドルから値切ってこの値段にしてもらいました。
高いと思うかもしれませんが、まず入山料が600ドルと、山小屋の使用料が約100ドル以上かかります。
そして自分一人に対して、現地人ガイド、コック、ポーター2人が同行するので仕方ありません。


さてここから登り始めます。
登るのに必死なので写真は少なめですがご了承ください。


1日目
マラングゲート(標高1700M)〜マンダラハット(標高2720M)
登山時間約3時間

初日は装備の準備や麓までの移動があるので、
午後スタート。ひたすら熱帯雨林のような森を歩きます。

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途中にはこんなクレーターや、

sg180606_6.JPG
運が良ければ野生のかわいいカメレオンに会えます。

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山小屋はこんな感じで、4人で泊まります。

初日はまだ元気で、楽しく登山ができました。


2日目
マンダラハット(標高2720M)〜ホロンボハット(標高3720M)
登山時間約6時間

2日目からは景色が変わります。
高木が姿を消し、少し変わった形の低木だけになります。

sg180606_8.jpg
こんなヤシの木みたいなのを眺めながら、どんどん登ります。
流石に富士山くらいの高さになるので呼吸がしづらく、
同じ運動量でもどっと疲れます。

ちなみにコックが同行していると書きましたが、
夕飯はこんな感じ。
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食べることが高山病予防にもつながるらしく、
全部残さず食べるようにとガイドに言われますが、全然食欲がありません...。


疲れてこの日は泥のように眠ります。


3日目
ホロンボハット(標高3720M)〜キボハット(標高4720M)
登山時間約6時間

いよいよ富士山越えです。
低木すらなくなり、荒野が広がります。

sg180606_10.JPG
キリマンジャロは段階的に高くなるため、
写真を取ってる場所もキリマンジャロですし、奥に見える山もキリマンジャロです。
運良く天気が良かったので、景色は最高でした。


そして最後のキャンプ地キボハットに到着。
ここで夕飯を食べた後、仮眠を取ります。
といっても高度障害で呼吸しづらく、ほとんど寝れません。
夜中12時に起床。眠い目をこすり、頂上に向かいます。

4日目
キボハット(標高4720M)〜頂上ウフルピーク(標高5895M)〜キボハット(標高4720M)〜ホロンボハット(標高3720M)
登山時間約15時間

4日目は深夜0時からスタート。ここから一気に頂上のウフルピークを目指します。
夜中にアタックを開始するのは、昼間にスタートすると頂上で夜を迎えてしまうため。
ヘッドライトを点けて、足元を照らしながらゆっくり進みます。

暗くて写真がないのですが、富士山の頂上付近の風景と大差ありません。

登り始めて1時間ほどで5000mを超え、高度障害が酷くなりました。
意識が朦朧として、呼吸をしても体に酸素が行き届かないのが実感できます。
何度も意識が無くなりそうになるのを必死にこらえながら、少しずつ前に進みます。

岩場を抜けて頂上につながる尾根に出ると、雪が積もっています。

sg180606_11.JPG
景色も綺麗ですが、もちろん景色を楽しむ余裕はありません。
ここまでで4時間くらい。
この後はひたすら尾根伝いに頂上を目指します。
約2時間登り続けますが、正直あまり記憶がありません。
気合いと根性だけで前に進んでいたのだと思います。

そして...........ついに...........................!!


sg180606_1.JPG
キリマンジャロ登頂成功!!


涙も出ないほど疲れていましたが、
これまでにない達成感がありました。


そしてそんな感動の瞬間も束の間、
今度は来た道をひたすら戻ります。

下っていくにつれて高度障害は和らいでいきますが、
疲労度が限界を10回くらい超えてます。


アタック開始をしたキボハットに戻った頃には朝10時ごろ。
でもまだこの日は終わりません。
1時間ほど休憩した後、2日目に宿泊したキャンプ地まで下山します。

4日目の登山時間 約15時間

地獄(もはや天国?)の1日が終わりました...。


5日目
ホロンボハット(標高3720M)〜マラングゲート(標高1700M)
登山時間約6時間

9時間かけて登った道を1.5倍のスピードで駆け下ります。

登山時間 合計36時間
長かったようで短かったキリマンジャロ登山が終わりました。

モシの街に戻ると登頂証明書を発行してくれます。


いかがでしたでしょうか。
もし機会があれば登ってみてください。
きっと貴重な体験ができますよ!


次回もどこかの旅の話をお伝え出来ればと思います。


それでは!

ぴーすけ





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