ある映画を観ました。
「ジェイン・ジェイコブズ -ニューヨーク都市計画革命-」
ソーシャルデザインや環境デザイン界隈の人の中では話題になっている作品です。
アメリカのジャーナリスト・都市活動家のジェイン・ジェイコブスさん。
交通インフラのための都市を引き裂く高速道路を通し、
住宅供給のため、無機質な高層ビルをひたすらに建設することが、主流の当時(1960年代)の都市計画の中で、
人々のコミュニティを重視した都市の在り方を提示したのがジェイン・ジェイコブスさんです。
学生時代の先生から、彼女の著書「アメリカ大都市の死と生」を勧められていたのですが、
なかなか読む機会が無く....
そんなジェイコブス初心者な僕にとって、ぴったりな作品でした。
「アメリカ大都市の死と生」1969
ジェイコブスさんは数々の破壊的な都市計画に対して反対運動を起こし、市民と一緒に都市を守ってきました。
中でも印象的だったのが、ニューヨークのマンハッタンの真ん中に高速道路を敷く「ロウアー・マンハッタン高速道路計画」の反対運動。
当時の計画がこれ....
ディストピアSFそのまんまな建築物に鑑賞中びっくりしました...
彼女が反対運動を起こしていなければ、
マンハッタンの景観は全く違ったものになっていたのかと思うと、恐怖すら感じます。
5~60年前のアメリカではこのような運動があり、市民によって都市を守り続けた歴史があるにも関わらず、
現代の都市計画はジェイコブスの思想を受けたものにはとても思えません...
自分の日々暮らす都市について、少しでも考えるきっかけになる作品だと思います。
おすすめなので、ぜひ!