最近、時刻表を購入しました。
字を覚えてからというもの、我が家の長男はとにかく表が大好きなようで、レゴのキャラクターや太陽系の惑星の衛星の名前から小遣い帳まで、とにかくノートにリストアップしていきます。
ここ数ヶ月、3年生になった彼の興味は各種私鉄やJRの路線図に移ってきていました。自らパソコンで検索した路線図をプリントすることを要求しては、気になる路線をしきりにノートに転記していました。
その際にわかったのですが、JRの各社のホームページにある路線図は、別会社であるからかも知れませんが、書式が全く統一されておらず、それら並べてもまったくつながりません。
そこで思い至ったのがJR時刻表です。日本地理の把握に役立つかと思い、おそらく20年ぶりくらいにこれを購入し、彼にプレゼントしました。
思えば私自身、『レレレレレレ・・・』と通過記号が縦にならぶこの表をみるのは本当に久しぶりです。・・・少年の頃「でんしゃ好き」だったオトウチャンも、時刻表を見ながら「今頃この特急はこの駅をでたところか・・・」などという空想の旅を楽しんでいたのを思い出しました。
購入してみて驚いたのですが、その値段は、かつて私が眺めていた頃一冊650円とかだったのが、今では1150円になっていました。
かつてはたとえば、出張に行く時刻を調べるために会社に1冊、旅行に行くために家庭に1冊、時刻表を買っていたのだろうと思いますが、現在ではインターネットですばやく調べられるので、全国的に時刻表を見る機会が減っているのは明らかです。
調べてみると、最盛期の1986年には200万部を売り上げていた時刻表(JTB時刻表)ですが、現在では10万部そこそこになっているそうです。
需要とのバランスから、ひょっとすると時刻表が廃刊になる日も近いかも・・・と考えるとさびしい気分がよぎりますが、この数字のならんだ表から楽しみを見いだすことを長男と共有できることの発見は、オトウチャンにとって、なんともうれしい出来事でした。
「JR時刻表」は2013年4月号で通巻600号、50周年を迎えたそうです。
少し「贅沢品」にはなりましたが、久しぶりに時刻表を手に取ってみてみてはいかがでしょうか。
かつて時刻表で空想の旅を楽しんだ記憶のある方にとっては、そこに示されているダイヤが、かつてとはずいぶん変わったものになっていることを発見することができます。
また、インターネット検索では味わえない、あのずっしりとした全国の情報の集積としての量感とともに、かつてとは違う今のあなたにとっての別の感慨を、そこに見いだせるかもしれません。
ケイジ
時刻表を渡してからというもの、長男は暇さえあればこれを眺め、特急の編成や駅名をチェックしたり、私に質問してきます。