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リアリティを感じるドラマ

ワダ


こんにちは、ワダです。

2012年、わたしの小さな目標の1つは「大河ドラマを1年間見続けるぞ」ということでした。
それから半年間、毎週日曜日は「清盛を見る」生活を続けています。

というわけで・・・今日は大河ドラマ「平清盛」について語らせてください(笑)。
舞台は平安時代末期の京の都。

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蹴鞠(WIKIPEDIAより)

平安時代といえば、鞠をついたり歌を詠んだりというイメージをもっていました。
しかしこれは、平安初期~中期頃の政治家ともいえる貴族達のしていた暮らしぶりです。

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「この世をば わが世とぞ思ふ 望月の 欠けたることも なしと思へば」
この歌を詠んだという藤原道長で絶頂を迎えた藤原家。
自分の娘を天皇と結婚させるという策で、貴族の頂点・藤原家が実質、政権をにぎる時代がながく続きました。

平安時代末期というのは、その藤原家による摂関政治がゆらぎだし、政治への武力の介入により、貴族から武士の世へと世の中が変化をとげていったダイナミックな時代。


そんな大きな変化の時代の中で、武士の世を開いていくダイナミックな働きをしたのが、「平清盛」です。

「平氏にあらずんば人にあらず」
平家物語に出てくる時代の王者的なこの台詞は有名です。

武士でありながら当時の総理大臣ポスト、太政大臣にまで登りつめたぐらいですから、清盛はネゴシエーションや先を読むセンスにすぐれ、天皇や貴族の中枢から自分の思い描く世をつくりあげようとする計算のできる人物だったと思います。

先の台詞は、権力を我が物に、他者に情け容赦のない平氏主義にも聞こえますが、今回の大河の平清盛は人間味あふれる人物として描かれ、自分の中の「正しさ」に偽りのない生き様が見ていてとても気持ちがいいです。


わたしがこのドラマで好きなのは、それぞれの人物の心理描写が分かりやすく、歴史に残る事実について「なるほど」と妙に納得させられてしまうところです。

歴史はたった1つではなく、様々な史実に基づいて色々な解釈ができるもの。
今回は、女性の脚本家・藤本有紀さんによる人間関係の解釈が色濃くあらわれているのだそう。

平安末期には、「保元の乱」と「平治の乱」という2つの大きな戦乱が起こります。
なぜ、戦乱が起きたのか?
それぞれの人物が抱く「思惑」が見えてくると、この戦について理解できました。

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保元の乱(WIKIPEDIAより)

特に保元の乱は、天皇と上皇の争いに、貴族と武士がそれぞれの陣営に分かれてつき、清盛は叔父と、源義朝は父と、多くの肉親同士が戦った戦です。
なぜ、身内が斬り合うのか?

歴史の教科書を読んでも理解できないのですが、そこに絡み合うそれぞれの人物の「思惑」を考えれば、妙に納得できるのです。

当時の男性は、正室の妻以外に、側室の妻を設けるのが普通でした。
しかし、やはり女ごころとして、そこには色々な「想い」があったはず。

私たちが今見ることができる屏風に描かれたような平安の世界が、リアリティをもって感じられる。大河「平清盛」はそんなドラマです。


そして、主役の平清盛以外の人物にも、それぞれ自分の信じる「正しさ」がある。
朝廷の権力争いにしても、武士同士の争いにしても、その「正しさ」を守ったりそのまま突き進むために、全身全霊で「生きている」。それが活き活きと感じられるドラマです。


わたしはシェアハウスに住んでおり、皆に清盛をお勧めしているのですが、一緒に見てくれる人がいないのです。さびしい・・・。

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(NHK大河ドラマ「平清盛」より)

さて「平清盛」ですが、8月から第3幕がスタートするそうです。
今からでも遅くない!?
よくできたドラマなので歴史の勉強がてら、ぜひ1度見てみてください。

<ワダ>






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