こんにちは、ノリです。
先日、原美術館で開催中の
"杉本博司 ハダカから被服へ"に足を運びました。
氏の作品はいろんな媒体で目にする事が多いですが、
日本での個展は約7年ぶりだそうです。
"なぜ私達人間は服を着るのだろう。私達は装い装う。私は私以外の何者かになりたい。いや、私であるためには、私は私を装わなくてはならい(後略)"
「類人」 1994 年 ゼラチンシルバープリント 64.7 x 89.5 cm (c)Hiroshi Sugimoto / Courtesy of Gallery Koyanagi
展示のタイトルが示す通り、
人類最古の祖先ルーシーから、現在我々が衣服を纏い装うまでの長い時間を
人類の文明史と衣服の歴史をオーバーラップさせながら見れる展示内容です。
(左)「スタイアライズド スカルプチャー 008 [イヴ・サンローラン 1965]」 2007 年 衣装所蔵: 公益財団法人京都服飾文化研究財団 ゼラチンシルバープリント 149.2 x 119.4 cm (c)Hiroshi Sugimoto / Courtesy of Gallery Koyanagi(右)「スタイアライズド スカルプチャー 011 [ジョン・ガリアーノ 1997]」 2007 年 衣装所蔵: 公益財団法人京都服飾文化研究財団 ゼラチンシルバープリント 149.2 x 119.4 cm (c)Hiroshi Sugimoto / Courtesy of Gallery Koyanagi
荒野を歩くルーシーの作品から昨年暴言騒ぎを起こしたジョン・ガリアーノの作品までを杉本氏自ら書いた小粋で洒落たキャプション付きで見る事ができます。
キャプションの文章自体も読み応えあって面白いです。
作品と文章を行ったり来たり、まるで衣服の変遷を紙芝居のように見る感じです。
杉本氏は建築、スカルプチャー、舞台美術なども手掛けているため、
近年では写真家よりも現代美術家の印象が強いですが
今回の展示を観てやはり写真家だなという印象が残りました。
時間の隙間をを切り取る"写真"を介して
時間とはなんなのかを探求されているようにも読み取れました。
面白い展示ですので、是非足を運んでみて下さい。
ちなみに本展示の図録 "洒落本 秘すれば花" にも全テキストが
掲載されていますのでそちらもおススメです。
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杉本博司 ハダカから被服へ
会場:原美術館
会期:~2012年7月1日(日)
開館時間:11:00~17:00
(水曜日は20:00まで/入館は閉館時刻の30分前まで)、月曜休館
入館料:一般1000円、大高生700円、小中生500円
<ノリ>