こんにちは。
ささもとです。
先日、担当させていただいた2つのプロジェクトが竣工を迎えました。同時期に設計を進めていたのですが、完成してみると対照的な住まいづくりであったように感じます。今回はこの2つのプロジェクトのご紹介です。
ひとつめは「洗足池やよい荘」。
およそ築40年の木賃アパートの再生。3年前に立案後、猶予期間を経て昨年秋に着工。予定通り竣工を迎えることができました。3.11以後に行政庁木造耐震補強助成を受けて進めてきたプロジェクトでもあります。
暦月を表す建物名のとおり、梅の花が咲く下でお引き渡しでき、入居されるみなさまの暮らしが始まる頃には桜が満開と思います。4部屋でどのような暮らしが始まるのか影ながら楽しみです。
機能美、水平性、木造モダニズム...→Kino-mama生活と、少しずつ建築視点から暮らしかたへとキーワード、デザインコードを移行しながら進めてきた「やよい荘」。当初は映画「サマーウォーズ」に登場する上田家を例にお施主さまと打合せをしたことなど思い出もひと塩です。
ふたつめは恵比寿F邸。竣工当時の写真には収められていないのですが、今ではステンレス什器の隣りにお施主さまが長年大切にされてきた木製のピアノが置かれています。ピアノとNYCブルックリンの写真からはじまったリノベーションでした。
プランだけでなく大理石にフローリング、真鍮にタイルなどひとつひとつ吟味を重ね完成にいたりました。お施主さまと一緒に力まずに拘り尽くしたプロジェクトです。
異なるタイプのリノベーションですが、3面採光に風通し、近隣の緑など共通する環境も多々ありました。新築当時に丁寧につくられ、その後も大事にされてきた住環境の再生・活用に携われるのは嬉しいことだとあらためて感じました。
(笹)