ケイジです。
先日家族で、上野にある国立科学博物館に行ってきました。
国立科学博物館HP
国立科学博物館は、自然科学や科学について標本や資料が大量に展示されている博物館です。初めて行きましたが、「さすが国立・・・」という感じで、充実した展示内容でした。
息子たちも、マンモスや恐竜の骨、復元映像、動物の剥製など、興味深く見ていました。
後日、DVDをレンタルして、息子たちとともに「ナイトミュージアム」を観ました。
ナイトミュージアムHP
主役のラリーが警備員となった自然史博物館では、魔法の力で展示物が夜に動き出す・・・というような話です。どちらかというとコメディーだと思うのですが、先日行った博物館のイメージに重なってリアリティーを感じたのか、長男も次男も涙を流してこわがっていました。
ディズニーの「ファインディング・ニモ」の、ニモがクジラに飲み込まれたシーンで号泣するくらいコワガリなので、無理もないとも思いますが・・・
それはさておき、「ナイトミュージアム」のなかで、ラリーが自然史博物館の階段を下りてくるシーンがありました。そこで息子とその友達にたまたま出くわすのですが、かなり立派なエントランスでもあり、ここで働いているラリーは自然と少し誇らしげな態度をとっていました。
・・・やはり博物館のエントランスはこうでないと、と感じました。ケンチクは、人の心や行動に影響を与える力を持ち得ると思います。
これに対して、先日行った国立科学博物館は、2007年に改修工事をしてリニューアルオープンしたそうですが、改修後は正面エントランスからは入れない構造になってしまっていました。
横手の階段を下りて少し回り込んだところに、小ぶりな新エントランスが設けられていました。「せっかくの近代建築の立派なエントランスがもったいない・・・」という印象は拭えません。
ケンチクの仕事をしリノベーションを手掛けるオトウチャンとしては、世の中の子供達が自然や科学を学びに来る際には、ケンチク空間を通しても歴史や科学の重みを体感してほしいと思います。この建物、展示はいいのですが、ケンチク的にはもっと既存建物の良さを活かしてほしかった・・・少し残念に思いました。
できることなら、階段を上り基壇のようになった正面玄関から堂々と「知の蔵」に入る・・・という空間体験を息子達にもさせたかったです。おそらく、当初の設計者はそのように意図してこの堂々とした建築をデザインしたことと思います。
ケイジ