このようなタイトルの映画を見ました。
ふだん何気なく食べているものがどのように作られているのか。
その現場に正面から向き合ったドキュメンタリーです。
ヒヨコが黄色い川のようにベルトコンベアで運ばれていくシーン
サケが全自動で腹を切られ、内臓を掃除機で吸い取られるシーン
衝撃的な映像が次々と飛び込んできます。
そこで働く人々にとっては毎日のルーティンワーク。
黙々とブタの足を切り、鶏の内臓をさばき、パプリカに薬を撒いていきます。
この映画には一切台詞がありません。
ナレーションも説明もなし。
(なので字幕も一切ありません。)
BGMも全くなく、聞こえるのは機械のリズミカルな音、働く人の息遣い...
変な演出は一切なく、ただひたすら食の生産現場を正面から見つめています。
どう捉えるかは見る人次第。
そんな姿勢が垣間見えるのは、カメラワーク。
冒頭のシーンをはじめ、ほとんどが一点透視の固定アングル。
そのため、映像がとても美しく見えるのです。
恐ろしい美しさ
非現実的な現実
時々生産現場で働く人の食事シーンが挿入されます。
無表情にいつものように当たり前に食べ物を食べる。
それは見ている我々の鏡像なのかもしれません。
「いただきます」の意味を知ることができる映画です。
<ユウキ>