地方出身の友人に、東京タワーのことを 『タワー先生』 と呼ぶ子がいます。
辛いことがあったとき、タワー先生はそっと
「頑張れよ」と声をかけてくれるんだそう。
まるで教えを説いてくれているかのように。
もちろん彼女の妄想なのですが。

地方から出てきて、東京に拠点を置いて日々戦っている人ほど
東京タワーがパッと目に入った瞬間
ココに居ることの意義を見つめなおす人が多いようです。

私は人生の内ほとんどの時間を東京で過ごしていますが
それでもなんだか、東京タワーを目にするたびにドキドキしてしまいます。

広いひろい世界の中で、日本に生まれ、東京で生活をしているということ。
この街にはきっと沢山の人の夢とか希望とか葛藤とか
いろんなものが渦巻いていて
その中で毎日自分も必死になりながら生きているということ。

ドラマチック。

そうです、東京にはドラマがあると思うんです。
いろんな人のドラマをのせて、この街は眠らず動いてる。
東京タワーは、都会の冷たさを和らげてくれる、暖かな母のような存在。

眺めていると、ちょっぴり切なくなる東京タワー。
よし、明日も頑張ろうって思わせてくれる東京タワー。
私はそんな東京タワーが、そして東京という街が、どうしようもなく好きなのです。

(ayako*)