こんにちは。
この度、私が設計を担当していた店舗が無事完成しましたので、
開店より一足早くご紹介したいと思います。
現場は渋谷の東京電力館の近く。
某カラオケ屋さんとコンビニの間に
ある建物の一階です。
もともとあった文房具屋さんが
小売りから撤退するのをきっかけに、
募集があったそうです。
こちらは解体後の様子。
建物の竣工時からずっとあった
お店がなくなり、少し寂しい雰囲気に。
新たな顔を作るべく、
設計が始ります。
ポイントは接道部の間口の狭さと
奥行きの長さ、そしてもともとある
中二階をどのように見せていくか
ということです。
お話を頂いてから、開店までの
時間はわずか。
タイトな時間の中、設計が終わり、
いよいよ着工です。
解体後の現場にLGSという
軽量鉄骨を組み、壁や天井
の下組をしていきます。
下地が終わるとすぐに壁に
ボードが貼られいき、全体のヴォリューム
感が掴めるようになってきました。
什器類は工場で製作するため、
最後の最後まで見えてきません。
その間にも各所の塗装や床の仕上や
配線・配管など、複数の工程が
同時に進行していきます。
最後の数日は現場はばたばたです。
納期を遅らせまいと、色々な職人さん
達でごった返す中、家具も納品され
現場が窮屈に感じられます。
最終日の数日前からは徹夜の
作業になりました。
私も立会って雑用を手伝ったり。
やはり土地柄、終電後もカラオケで
盛上がる方々が楽しそうに
はしゃいでます。
ふらふらになっても作業を進める
職人さんと話をしながらそんな光景を
眺めていると、少し気が落ちます。
しかし、なんだかんだで完成です。
皆さんの苦労を知っているからこそ、
感動も一入です。感謝!!
若干是正があるものの、何とか
一区切りです。
プランニングのコンセプトは
狭い間口をネガティブに見せず、
水平に跳ね出した右側の棚と
左側の黒い壁のラインで奥への
パースを強調させています。
視線が奥に吸い込まれていくかの
ような印象です。
中二階からみるとこんな感じ。
跳ね出した棚はランダムに
配置していており、商品を陳列
した際にリズムを生み出します。
黒いディスプレイブースの壁は
先ほど下地で出てきたLGSを
塗装して化粧積みしています。
金属を使うことで、木にはない
硬質感をだしつつも真っ黒よりも
少し落とした着色にすることで、
ハードになりすぎずに仕上が
っています。
奥の中二階はよくB-BOYの方が
被っているnew eraというブランド
のコーナー。
階段の上はメインフロアとはあえて
違う雰囲気にしています。
入口から見ると一番奥にこの屋根裏
部屋が浮かんでいる様な印象です。
3週間という、短い期間でしっかりと
出来上がりました。
現在は、ショップスタッフの方が
陳列作業にトレーニングなど、
毎日大忙しな様子でした。
オープンを間近に控え、私にとっても緊張の期間でもあります。
皆様も渋谷にお越しの際は是非、足をお運び下さい。 →ONSPOTZ 渋谷本店
(shintaro)