blue studioのノリです。
街の散策がてら、原美術館に足を運び、
現在行われてる展示会「ヤン・フードン 将軍的微笑」を見てきました。
今回の展示会を見るまでヤン・フードンとういう作家を知らなかったのですが、
近年、映像作家として世界的に高い評価を得ています。
日本では初個展となりますが、横浜トリエンナーレなど
これまでに多数の展示会に出品をしているようです。
ストーリー性はほとんどなく、淡々と絵画のような映像が流れていきます。
その映像は時に水墨画のようだったり、
色彩豊かな画面であったりととても魅力的です。
彼は学生時代にを油彩画を学んでおり、
その土台が映像の表現に強く影響しているようです。
展示会のタイトルともなっている「将軍的微笑(The General's Smile)」は
今回の展示会の核とも言える作品です。
暗い展示室の中央に長いテーブルが置いてあり、そこに掛けた白いクロスに
豪華な食事を楽しむ風景が映し出されています。
「権力を極めた将軍が、人生最後の誕生日を祝っている」と楊は言っています。
別の画面には盲目の老将軍が人生を回顧している映像が流れ、
また別の画面には、老将軍と対比させるかのように
若い女性が映し出されています。
なんだか難解なのですが、そういった背景は抜きにしても、
映像だけで十分楽しめる作品です。
その他、中国の故事を模した代表作「竹林七賢」などが展示されています。
全て見ると結構時間がかかりますが、
のんびりとした休日にでも、ぜひ足を運んでみて下さい。
個展は2010/03/28まで。
<ノリ>