営業担当のサトシです。
先日、映画『ハゲタカ』を鑑賞してきました。
2007年にNHKにて放映されたドラマ版は、マネーによる経済戦争を本格的に描き、バブル崩壊後の弱体化した日本企業を海外投資ファンドが巧みに買収していく過程をわかりやすく再現した傑作。
買収された経営者のみならず、ハゲタカと呼ばれる天才ファンドマネジャーも最後は悲劇に巻き込まれ、何が勝者で何が敗者なのかを視聴者に考えさせるドラマでした。
金融のみならず人間の再生をもテーマにした奥深いストーリー展開に、多くの人が引き込まれました。私もその一人で、続編にあたる劇場版をずっと楽しみにしていました。
劇場版の舞台は、まさに現代。
サブプライムローンからはじまるリーマンショックの舞台裏や、中国政府系ファンドの台頭など、今という時代をタイムリーに描写していました。
中でも最も印象深かったのが、中国が国家をあげて日本企業に買収をしかける場面。
中国が日本の自動車メーカーを買収する先には、日本経済を占領する可能性を示唆する内容に衝撃を覚えました。
"世界の工場"と呼ばれた中国が、有り余るマネーにより世界企業(特に製造業)を買収し、世界経済の勢力図を塗り替えるのも時間の問題かもしれません。
本作には何度も"戦争"という言葉が出てきます。兵器ではなくマネーによる経済戦争を世界中で繰り広げているということでしょう。その主役が中国であると。
国の基幹産業が買収されることは国力の低下を意味しますから、国をあげて防衛するケースは今後増えるに違いありません。
マネーの暴走が導く先に何があるのか。改めて世界経済について考えさせられる内容でした。