アスファルトの白線を100kmたどったからって、きっと行き着くわけじゃない。
これは、縁以外のなにものでもない出逢いだって、しんそこ思った。
4月の雨が桜に滴ったあの夜、しんそこ思った。
ほんとうは、キレイな言葉でふちどりたかったんだけど、
そう考えれば考える程、結局、装うことしかできない事に気づいた。
端から『美しく飾る』なんて、このランプには必要なかったんだ。
一つ一つが品やかで、生きてるみたいに、灯りが揺らぐ。
その息づかいが、ガラスごしにきこえる。
おもわずその存在に触れたくなる。
その存在を認識したくなる。
振り子のように、5m以上ある天井から下がってるこのランプは、
安易な言葉では紡げない。
完璧な創造力がしみ込んでる限り、
どんなに想像力があっても到底かなわない。
切ないまでに想いを寄せた、桜舞い散るの夜。
その日はなかなか眠りにつけなかったことを覚えてる。
そんな感じで春を過ごしつつ、花火舞い上がる夏を待っている。
(ユキ)