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はじめての船釣り

ケイジ

1971年生まれ。ブルースタジオの古株にして、3人の息子を共働きで育てるオトウチャン。営業担当。建築士。大阪府出身。


夏の休日に小学3年生の次男と2人で船釣りに行きました。
川でのさかなつりは何度か経験していますが、彼にとってははじめての海釣りであり、はじめての船釣りです。

午前4時に起きて電車で木場に向かいました。

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木場駅から徒歩で船着場に向かいます。
今回お世話になる船は船宿:深川吉野屋さんの船です。
駅からの途中、赤い欄干の橋を通ります。
この新田橋のたもとに深川吉野屋さんがあります。
かつて深川には船宿がたくさんあったらしいのですが、現在では唯一の船宿となってしまったとのこと。
ただ、今回は船着場に直行です。


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5分ほど歩くと、築浅マンションの立ち並ぶエリアの一角に「東京湾遊漁船業協同組合江東事務所」と表示された小ぶりな建物がありました。
この建物の奥が深川吉野屋さんの船着場です。


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事務所で乗船手続きをし、釣り道具と救命胴衣をレンタルし、クーラーボックスに氷を入れて、建物横の通路を通り抜けます。
建物裏に運河があり、数艘の船が係留されていました。


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レンタルの竿とリール。
今回の船は「LTマアジ船」。乗合い船です。「LT」はライトタックルの略です。
要は手頃なアジ釣りということで、近頃初心者にも人気のようです。


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出船時刻の7時になると船が動き始めました。
まずは、幅6mほどの運河から水門を抜けて少し広めの運河に出ます。


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たくさんの屋形船を横目で見ながら運河を進みます。


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曲がるたびにだんだんと運河の幅が広くなり、やがて東京湾に出ました。
しばらく行くと遠くに羽田空港が見え、発着する飛行機が轟音を立てながら何度も曇天の上空を横切ります。


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出船後30分以上海上を走り、アクアラインを過ぎたあたり、木更津沖で船が留まりました。
ついに釣り開始です。

初心者である我々親子には、船頭さんが釣り方を説明してくれます。
カゴにコマセを入れて、その下のハリスにはハリが二つ。
餌は赤く小さなイカの切り身をハリ先につけます。


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船頭さんに教わった通り、リールをフリーにして仕掛けを底まで落としてからリールを巻いてタナをとります。
海底から竿を3回しゃくりながら6回リールを巻き、止めてアタリを待ちます。

5分もしないうちに、同じ船の学生サークル風の男女から「キタ、キタ」「つれたー!」などの声が聞こえてきました。


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釣り始めから10分くらい。次男が釣り上げました!
マアジです。

かの開高健も「魚釣りのすべては最初の一匹にある」と書いていましたが、この瞬間こそが、釣り人にとってすべてが報われる瞬間です・・・


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・・・アクアライン周辺で何度か場所をかえながら13時くらいまで釣り、14時下船予定の木場に向けて戻ります。
乗り物酔いしやすい次男は、この頃には少しぐったりしていました。


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結局この日の釣果は、親子二人で12匹。
ほぼすべてが小ぶりなアジでした。

大漁とまではいきませんでしたが、新鮮な素材を調理したアジの南蛮漬けは格別で、我が家の5人家族が満足するちょうどいい量でした。

・・・後日、息子達といっしょに映画館に「シン・ゴジラ」を見に行った時。
映画に出てきたアクアラインを見て次男は、「今度はもっと大物を釣りに行こうね」と、オトウチャンに小声で囁きました。


ケイジ





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