こんにちは
きょーへいです。
「古い建物のない街は、思い出のない人と同じ。」
日本画の東山魁夷の言葉が好きです。
今回は古い建物を移築し密集させた博物館明治村をご紹介します。
博物館明治村には、明治期に建てられた著名な建築を移築し
展示・保存している場所です。
代表のものでいえば、フランク・ロイド・ライトの
「帝国ホテル」が上げられます。
写真は帝国ホテルの内部の様子。
天井高が住宅と同じスケールでかつ手摺壁が低いため
かなり水平ラインを意識します。
またテラコッタタイルや大谷石の彫刻によって
空間が構成されており、重厚な雰囲気が漂います。
明治村を歩いているとタイムスリップした感覚を味わいます。
本ブログでも色んな建築をご紹介したいのですが、
今回は特に気に入った木造シリーズをご紹介します。
「大明寺聖パウロ教会堂」
外観が控えめな印象なのですが、中に入ると教会にしては低めの天井高に
対してアーチを柱を飛ばして建てているため、独特の雰囲気があります。
教会では、超越的で神々しい印象をつくることが多い中、
ヒューマンスケールと少ない装飾で彩られたパウロ教会堂は、
当時の時代背景を感じさせます。
「東松家住宅」
もともと油屋さんだった家主が銀行業など、
時代の変化とともに商業の変遷を支えた木造3階建ての住宅。
吹き抜け空間を川と見立て、外に面さずに吹き抜けに面する茶室を
つくるなど空間の構成に遊び心を感じます。
隠しタンスや隠居部屋などたくさんの凝った仕掛けもあり、見どころ満載です。
こういった古い建物を目にした時に感じるのは
この建物が移築されず、その場所にあり続け、
今なお使われると、どれだけの人にとっての
思い出のバトンを担うだろうかと思うことがあります。
展示・保存という選択肢以外にも考えることが出来る
世の中の変化にワクワクしている自分がいます。
きょーへい