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RDA Project

ミキ


設計担当ミキです。
「Re-Design Apartment Project」略して「RDA Project」
大学のキャンパス周辺の学生向け民間賃貸住宅を、学生・地域・大学が連携してリノベーションしていく、産学連携プロジェクトです。
昨年からブルースタジオ/大島芳彦と金沢工業大学/宮下研究室が協同で進めてきましたが、その第一期目・2室のリノベーション工事が完了しましたので、簡単にご紹介したいと思います。


プロジェクトに賛同頂いた2名の大家さんの協力のもと、まずは第一期として2室のリノベーションが完了しました。
 
■RDA-NO1 : 「EAGLE HOUSE」 イーグルハウス
↓外観 Before
今回リノベーションする部屋は元々管理人室として作られた部屋。写真の平屋の部分になります。
建物名称もペイントされており建物の顔になる部分ですが、どうにもパッとしない感じです。

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↓外観 After
コンセプトは「緑好きの学生が集まる家」
木の素材感に緑が映える建物・空間を目指しました。
実際にここに住む学生の要望や学生アンケートの結果などを踏まえて、学生達で意見・アイデアを出し合い、大家さんにプレゼンテーションをして決定したテーマです。
木製の玄関・テラスドア・窓の花台・館名板などがアクセントになって、目を引く外観に生まれ変わりました。

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↓内観 Before
管理人室という事でほとんど使用されていなかった為、以外に内装はキレイですが。。。
和室とキッチンが分かれた1Kの間取で必要以上に収納も多く、面積の割りに実際に使える面積は狭い印象です。

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↓内観 After
外観と同じく、木の素材感を生かした空間に仕上げました。
浴槽は設置せずにユニットシャワーとし、洗面台・テーブルとしても使えるコンパクトなキッチンを設置。部屋として使える面積を重視しています。

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玄関側には大きな土間を設け、開放的なテラスドアも設置。自転車や室内に上げたくない泥のついたスポーツ用品なんかもドカドカと置けます。友達が沢山来ても、玄関から靴が溢れる心配はありません。
ドアの足元はガラス貼になっているので、外の様子や気配を感じたり、グリーンを置いて内外から眺めたりも出来ます。雪見障子の様な感じ。

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↓設計担当学生  宮下研究室M2 山下君
ドアや床の塗装は、施工会社さん・職人さんたちに相談しながら山下君や住む本人・手伝いの学生達みんなでやりました。
愛着もひとしおですね。

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続いて
■RDA-NO2 : 「HIMAWARI APARTMENT」 ヒマワリアパートメント
↓外観 Before
こちらも写真手前の平屋部分、管理人室が改修する部屋になります。
さらに手前にあるのは自転車置場とゴミ置場。こちらも建物の顔がなく、メリハリ・特徴がない外観。
そしてサインもイーグルハウスと同じで、外壁にペンキで書かれています。
なぜかどの建物も同じ仕様。ひそかに共通仕様書でも存在するのでしょうか?

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↓外観 After
ちょっと遠くからの写真ですみません。
中央の建物が生まれ変わった「HIMAWARI APARTMENT」です。
ゴミ置場を移動して、自転車置場の壁面を建物の顔に、遠くからでも目立つサインを施しました。夜は照明もつくので、さらに視認性が増します。

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↓内観 Before
同じく和室で1Kの間取。今の学生のライフスタイルにはそぐわないつくりです。
こちらも 内装はキレイですが、南側に押入れがあり・窓も小さく、昼間でも暗い印象です。東側は自転車置場なので、こちらの窓も開けずらい。
改修前は息苦しさを感じるような部屋で、大家さんにとってもそこが一番気がかりなところでした。

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↓内観 After
コンセプトは「ものづくり好きな学生が集まる家」
建築学生のニーズに合わせて、作業空間を広くとったアトリエ・スタジオの様な空間を目指しました。
まずは一番の問題点。暗さ・息苦しさを払拭するため、南側に掃きだし窓を新設し、天井にもトップライトを設置。
見違えるように明るい空間に生まれ変わりました。

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こちらはイーグルハウスより少し狭いのですが、建築学生の家ということで、手伝いの学生が沢山来てもしっかり作業スペースを確保出来るように色々と工夫。
寝るためのスペースとしてロフトを設け、キッチンも作業台として使える作りに。水周りの壁は展示・メモ書きボードとして使える様にマグネットペイント+黒板塗装を施しました。
下地となるマグネットペイントは学生達で塗っています。

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↓設計担当学生 宮下研究室M1 田村君
こちらではイメージを刷新するため建物名称も変えています。
学生達で案を出し合ってオーナーさんにプレゼン。日当りの良い明るいイメージから「HIMAWARI APARTMENT」に決定しました。
名称を変えるだけでも建物の印象が変わりますね。

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つい先日、完成お披露目ということで学生寮の大家さん達向けに内覧会を開催致しました。
いったい何人の方が関心を持ってくれるだろうか、来期に繋げられるのだろうか、というこちらの不安をよそに。当日は60名くらいの大家さんが集まって大賑わい!
一度に部屋に入る事が出来ないため、2手に分かれてご案内しました。

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なんとなく思い込みで新築に戻すようなリフォームを繰り返していた大家さんも、今回完成した空間を見て、「目から鱗が落ちた」よう。
その様子を見て、今回、ご協力頂いた大家さんもご満悦な様子でした。
 
学生寮の外観や間取はプロトタイプ化されており、大家さん・場所・建設時期に関わらず、どれも同じデザインに陥っています。
それが抑揚・ワクワク感のない街並を形成している原因の様です。

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このプロジェクトはずっと続いて・繋がっていくプロジェクト。
今はたったの2室ですが、これが10室・10棟と増えていき、点が面になる事で、いずれは街並まで変えていくことが出来ます。

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そして損も得も幸せも、皆で分かち合う 「WE WIN」 の関係性。
プロジェクトを通じ、「学生・大学・地域の人々」が世代を超えて多角的に交流することで、物質的なハードの成果だけではなく、ソフトの部分での「つながり」や「愛着」を皆で共有出来ます。
 
「RDA Project」は
まだまだ語りつくせない・想像しつくせない、色々な可能性を秘めています。
(ミキ)





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