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山のリノベーション

ミキ


設計担当ミキです。
最近、友人達と「里山づくり/山のリノベーション」を始めました


「里山づくり」というとTV番組「鉄腕ダッシュ」の企画にあるような畑づくりや家づくりをイメージされる方が多いかと思いますが、ここではもっと原始的・根源的なことを実践しようとしています。
『山の再生・リノベーション』という表現が適切かもしれません。


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まず、ここでいう「山」とは、観光で訪れたり登山したりするような風光明媚な特別な山ではありません。もっと私達の生活に近い場所にある「裏山」みたいなところのことです。
 
私の母が子供だったころ(昭和30~40年くらいかな?)は、田舎ではみんな山の恩恵を受けて生活をしていたそうです。
山で遊んだり、キノコや山菜を採ったり、山の下草を刈って家畜の餌にしたり、倒木や間伐材を薪にしたり・・・。「松茸なんてめずらしくもなく、学校の休み時間に山で採ってオヤツ変わりに食べていた(!?)」と母は言います。
地域の人々の共有の財産として、日常的に山に入り、山の手入れをして、山と共存していたんですね。とてもパブリックな場所として。
ところが文明が発達するにつれて人々は山に入らなくなり、それを生業とする人以外にとって、山はとても遠い存在になりました。
そして人が入らなくなった山はどんどん荒れていき、いつしか本当に「人が入れない山」になってしまったのです。

そこで、有志で集まり「里山づくり/山のリノベーション」を行う事になりました。
舞台は、避暑地として有名な軽井沢。
そもそもの計画の発起人である軽井沢でペンションを営む友人を中心に、個人のオーナーさんが所有されている別荘の裏山を再生していきます。
「本当は手入れが必要なんだけど、自分だけではやりきれないから。手入れをしてくれるなら何をしてもいいですよ。」というオーナーさん。
オーナーさん自身も「何とかしたい・何とかしなきゃ」という問題意識を持っているんですね。   

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まずは下見から。大体の範囲と状態を確認して歩きます。
軽井沢なので町自体が涼しいのですが、山に入ると更に気温が3度くらい下がる感じ。長袖・長ズボンに手袋・長靴の完全防備でも暑くは感じません。

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倒木に別の木が巻きついています。まるで『もののけ姫』の世界。普段はおとなしそうに見える植物達の、貪欲な生命力を感じます。

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山は虫の宝庫でもあります。
普段、家で遭遇したらギョッとするような毛虫や蛾の存在もそんなに気になりません。ここでは自分達の方が異物であり侵入者だからでしょうか。

季節が夏という事もあり、下草や蔓草が隙間無く地面を覆いつくしています。倒木も放置され、とても人が歩ける状態ではありません。
また、木に倒れ掛かったままの倒木は、いつ倒れてもおかしくない危険な状態です。
 
本格的な開拓は草が枯れるころ、10~11月の予定ですが、まずは自分達に「何が出来るか?何をすべきか?何が必要か?そしてここで何がしたいのか?」
その感触を得るため手探りで作業を開始しました。
下草を刈り、倒木をチェーンソーでカットしながら山への導入部分・道をつくっていきます。

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泊り込みで丸2日間。
考えながら、模索しながら夢中で作業をして100mくらいの道と広場が出来ました。
倒木を利用して丸太のイスを造ったり、階段を造ったりもしました。
まだまだ「何が出来るか?何をすべきか?」も具体的にはなっていませんし、そもそも「こうすることが本当に正しいのか?」もわかりませんが、『山と人』の色々な可能性を模索していきたいと思います。
またこの場を借りて活動報告をしていきます。
皆様が「山」の存在を身近に感じ・考えるきっかけになれば幸いです。
(ミキ)





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