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【イベントレポート】これからの建築とエネルギー

- Event

昨年の菅総理のカーボンニュートラル2050までの達成目標が掲げられてから建築をとりまく状況が急激に変わろうとしています。常に社会課題のその先を見つめ、クライアントに対し『あるべき未来』の姿を指し示すのが私たちブルースタジオの生き様。そこでブルースタジオのスタッフが最新の状況を把握するため、その概論を第一人者からお話を聞き、学びを深めるため今回課外講座を企画しました。

▼イベント詳細
2021年6月7日 19:00-20:30/zoom開催
19:00-20:00|講義「これからの建築とエネルギー」
20:00-20:30|質疑応答・ディスカッション

<講師の紹介>
講師:竹内昌義(たけうちまさよし)氏1962年神奈川県生まれ。みかんぐみ共同代表。東北芸術工科大学教授。エネルギーまちづくり社代表取締役。都市経営スクールエコタウン専門課程。エネルギーと建築のことを中心に書いていきます。著書に「図解エコハウス」「新しい家づくりの教科書」「原発と建築家」


▼講演内容
【2050年の暮らし】
昨年政府が宣言した2050年のカーボンニュートラル実現。気候変動による異常気象災害で2年連続2兆円以上の損害が生じている日本の状況も危機的な状況です。国内で排出されるCO2の実に1/3を占める建築、不動産関連事業者にとってこの課題は無視できない課題です。実際、脱炭素社会が実現できるかどうかは現状を踏まえると一辺倒に回答できません。
しかし、ESG投資など環境・社会・政府に優れたものに投資するなどの動きも見られることも現状です。
住宅に断熱を行いエネルギー供給元をいかに再生可能エネルギーにするかで脱炭素社会の実現に建築も大きく関係しています。

参考資料
グレタさん国連・気候行動サミット演説
https://youtu.be/PahnVMxQulk

東大の前教授「省エネ規制等総点検タスクフォース」
https://www.youtube.com/watch?v=3tsyOZo0upk

国土交通省「脱炭素社会に向けた住宅・建築物の省エネ対策等のあり方検討会」
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/content/001407476.pdf?fbclid=IwAR2f0gi3gI8_wl9cOcH5Lrug0Cu0VgRO1xUsxPzCdJ6wN-2x35yijq07Dzw


▼質疑応答
Q1 この断熱を営業に落とし込む際の外せないポイントなどありますか?
>ある程度の経験が必要です。「こういうことをしたらどうなる」を自分の体で体感してもらうこと。言葉や数値で話すだけではなく、体験に基づくことでより相手に伝わると思います。

Q2 最近の住宅でも住宅性能評価があれば減税の制度を受けれるなどがあります。義務化によってリフォームで断熱を導入した際、減税や助成金をもらえるとなると今後そのようなリフォームが増えてくると思います。それらの減税や補助金を国からお金を支払う事になった際に税金が高くなることはありえるでしょうか?何か想定されていますか?
>全てを網羅する財政措置を行う余力は日本にはないです。だからこそ最近では鎌倉の方で古い家を買い取り、断熱工事を行い再販する事もあります。これだけでも建物の価値を生み出すことになるのです。もっと私たちが断熱の有無に生活の快適さの差を感じ必要性を理解すれば...。結果として財政措置頼みではなくなり民間がアクションすることが早いと思います。

Q3 環境シミュレーションと通してコンセプチュアルに形にしていく業務をしていきましたが、その反面どこまで信用性あるか不安でした。そこで信用性を担保できる環境シミュレーションができるソフトはありますか?
>形を作るための環境シミュレーションよりかは、「建物燃費ナビ」や「ホームズくん」「キューペックス」という新住居で使うもの、主に3つを使っています。

Q4 実務を行う中で環境性能に特化した建物を立てようとするとコストが上がってしまいます。コストコントロールのコツはありますか?
>施工では既製品を多めに使用したり、工務店で自ら基礎となるものを作ったりしています。設計でできることとしては、間仕切りを辞めたり、ドアを無くすなどですね。それによってワンルームにできます。意識として、外見はシンプルに、内装はワンルームに近づける。そうすることでエアコンの台数も減らせます。

Q5 日本で工事件数が海外に比べ今のなお多いです。それに関しての解決方法はありますか。
>日本が今でも工事が多いのは、作っては壊し新しいものを作ることに意味がある価値観が根付いているからです。だが実際に、作るための投資額と残っているストックの価値が見合っていないです。アメリカはリノベーションしてどんどん価値を上げていくから国として建物という富が残ります。つまりお金が増えているということです。できることは、設計などスタートの時点の建物に対する考え方の改善ですね。

Q6 学生の人に暮らし方・生活の仕方などどんなアドバイスをしていますか
>実際に自分たちの肌で断熱の効果を感じたり、ワークショップなど手を動かして断熱改修を体験することです。つまり自ら感じることが大切です。

▼感想
短時間でしたが竹内さんの多岐にわたる建築とエネルギーをめぐるお話は、住宅・建設・不動産業界として取り組むべき方向性のヒントが随所に散りばめられていました。今回私たちが掴んだ関心をそれぞれの視点で掘り下げていけたらと思います。やるべきことは断熱や太陽光パネルの採用のような建築的な手段にとどまりません。多角的な提案力と専門性を併せ持つブルースタジオだからこそ取り組める方法は山のようにあると認識するきっかけでした。





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